Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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ベンチャー・ビジネス論 I Kan Viktoriya
選択  2単位
【観光経営】 17-1-1110-3185-13A

1. 授業の概要(ねらい)

 激しく移り変わる今日のビジネス環境において、失敗を恐れず常に新しいことに果敢に挑戦するベンチャー企業が日本経済の成長と活性化の牽引役として注目を集めています。急成長イノベーション企業こそ、「創造的破壊」の担い手として、そして次世代の世界経済の原動力として期待されています。
 この講義では、ベンチャー・ビジネスの基礎知識と起業家精神について学びながら、最近の様々な事例検討を通じて実践的なベンチャー企業の立ち上げおよび経営、新事業成功の戦略と必須スキルについて考察を重ね、ベンチャーマインドを養成していくことを目的とします。
 特に、事業機会の探索からビジネスプランの策定、組織・人材マネジメント、資金調達およびベンチャーキャピタル、起業後の成長戦略まで、新規事業立ち上げのために必要なプロセスをステップバイステップで把握し、膨大なケーススタディが語るベンチャー企業成功の秘訣について様々な角度から一緒に考えて行きたいと思います。

2.
授業の到達目標

 ①ベンチャー企業の概念とその位置づけについて理解し、一般の中小企業との相違点について説明できる。
 ②現代経済社会においてベンチャー企業が果たしている役割について説明できる。
 ③ベンチャー・ビジネスの歴史、実践と諸問題点について解釈できる。
 ④グローバル化や情報化の急速な進展、競争の激化、その他のビジネス環境の変化について評価し、それがベンチャー・ビジネスの業績と成功の方程式に与えている影響について判断できる。
 ⑤ベンチャー企業の戦略的経営に関して興味を持ち、それに対する自らの意見を述べることができる。
 ⑥諸研究機関の調査結果やベンチャー企業白書を参照し、新規開業企業やベンチャー企業に対する政策的支援のあり方に関心を示す。
 ⑦日経新聞などを読み解きながらベンチャー企業が抱える経営課題について自ら調べ、新規事業を起こすための手順と考え方や、新規事業開発にあたって検討すべき課題を把握し、起業家精神および実践的な能力を養成することを目標とします。

3.
成績評価の方法および基準

 総合評価の基準:出席(10%)+宿題(30%)+試験(60%)
 試験:授業内で行う小テスト(期間中に2回、30%・30%の割合)、又は定期試験で評価します。受講者数により決定する。
 出席:出席回数および授業態度も重視する。

4.
教科書・参考書

 視聴覚教材:
  パワーポイントを使用した講義を行う。毎回授業のあらましと資料を配付します。
 教科書:
  有用な参考文献は講義にて随時取り上げ紹介していきます。
 参考書:
  森部好樹(2016年)『森部好樹が選ぶ 日本のベストベンチャー25社』日経BP社
  A.オスターワルダー、Y.ピニュール(2012年)『ビジネスモデル・ジェネレーション』翔泳社
  T.クラーク(2012年)『ビジネスモデルYOU』翔泳社
  J.A.ティモンズ(1997年)『ベンチャー創造の理論と戦略』ダイヤモンド社
  W.バイグレイブ、A.ザカラキス(2009年)『アントレプレナーシップ』日経BP社

5.
準備学修の内容

 毎回、参考書の該当ページや講義ノートを読んで予習・復習し、分からなかった点や質問をノートにまとめ、授業の直前・直後やオフィスアワーの時に聞きに来てください。ベンチャー企業やアントレプレナーシップに関連する新聞・テレビ等のニュースに目を通してほしい。

6.
その他履修上の注意事項

 授業内容に強い関心や情熱がある学生の参加を歓迎します。授業の中で意見交換やディスカッションを行うこともあるので、学生の積極的な参加を希望します。
 この授業を受ける前に、「日本の産業構造」、「日本の中小企業」、「経営学総論」という科目を履修して置いた方が望ましい。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション:講義の目的と進め方などについての説明
【第2回】
 ベンチャー企業と起業家革命の時代
【第3回】
 ベンチャー・ブームの歴史、ベンチャー企業観の変遷
【第4回】
 起業家の思考プロセス
【第5回】
 事業機会の認識、アイデアの創出
【第6回】
 ビジネスモデルの構築(I)
【第7回】
 ビジネスモデルの構築(II)
【第8回】
 21世紀に求められる企業理念、ビジョン
【第9回】
 事業計画立案のチェックポイント
【第10回】
 デジタル時代のビジネスモデル(I)
【第11回】
 デジタル時代のビジネスモデル(II)
【第12回】
 ベンチャー企業の会計
【第13回】
 ベンチャー企業のオペレーション・マネジメント
【第14回】
 ビジネスモデルの経済性、実現性
【第15回】
 講義のまとめ