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授業の概要(ねらい) |
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1990年代以来、経済のグローバリゼーションが急速に進展した。①モノの移動(国際貿易)、②カネの移動(国際資本移動)、③ヒトの移動(国際労働移動)、④情報の移動の活発化は、世界経済の成長の源泉となり、良い面でも悪い面でも各国経済のシンクロナイゼーション(同期化)をもたらした。良い面では、グローバリゼーションの波に乗った東アジア諸国の経済成長や中国経済がアジア各国経済のけん引力となったことなどが例としてあげられる。また、悪い面では国際的な金融危機の伝播や経済の不安定化、そして経済成長の陰での国内経済の所得格差拡大があげられる。反グローバリゼーションの運動は、1999年のWTOシアトル会議以後力を増したが、2015年までは制度面ではメガFTAの形成による経済統合への動きは続いていた。しかし、最近になって、英国のEU離脱やアメリカ新大統領のTPP撤退とNAFTA見直し表明が示すように、グローバル化と逆行する動きが顕著になってきた。 講義では、このように大きく変化する国際経済の実態を把握し、国際経済理論の学習によって、これらの新たな動きが持つ経済的帰結について理論的に考察する。 また、講義の最初の20分を使用して、最新の国際経済に関する新聞記事を配布し、解説する。
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2. |
授業の到達目標 |
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①国際経済の動きを見るときに、客観的な統計データの調べ方と信頼できる情報がえられるWebsiteを知っている。 ②国際経済における大きな流れと各地域経済の現状についておおまかに説明できる。 ②対外経済政策の変更が持つ意味を、感情論ではなく、理論的に吟味できる。
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成績評価の方法および基準 |
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授業内感想文2回(各10%)、期末テスト80%。持込不可。
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教科書・参考書 |
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テキスト:伊藤元重『どうなる世界経済 入門国際経済学』光文社新書848、2016年。 参考書:澤田康幸『基礎コース国際経済学』新世社、2003年。
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準備学修の内容 |
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教科書の指定個所を事前に読んで授業に臨むこと。 練習問題は必ずやってみること。
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その他履修上の注意事項 |
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毎日、新聞を含むメディアが報道する国際経済のニュースを読んだり見たりすること。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | イントロダクション | 【第2回】 | テキスト「ガイダンス 国際経済学で日本と世界をつかめ」 | 【第3回】 | ハンドアウト「データで見る世界各国経済の現状」 | 【第4回】 | テキスト「第1講義 1.国際経済学の重要な指標」 | 【第5回】 | テキスト「第1講義 2.TPPはどこが画期的なのか、3.日本の選択」 第1回授業内感想文 | 【第6回】 | テキスト「第2講義 1.国際収支とは何か」(国際収支表の読み方と意味(1)) | 【第7回】 | テキスト「第2講義 1.国際収支とは何か」(国際収支表の読み方と意味(2)) | 【第8回】 | テキスト「第2講義 2.為替レートと日本の競争力」(為替レート制度と為替レートの決定因(1)) | 【第9回】 | テキスト「第2講義 2.為替レートと日本の競争力」(為替レート制度と為替レートの決定因(2)) 第2回授業内感想文 | 【第10回】 | テキスト「第4講義 1.比較優位」(比較生産費の理論) | 【第11回】 | ハンドアウト「比較優位の理論:ヘクシャー=オリーン理論、幼稚産業保護論」 | 【第12回】 | ハンドアウト「関税による保護と自由貿易の比較」 | 【第13回】 | テキスト「第4講義 3.グラビティ・モデル」 ハンドアウト「その他の貿易理論:水平分業、工程間分業、国際ヴァリュー・チェーン」 練習問題の配布 | 【第14回】 | 練習問題の回答 | 【第15回】 | まとめと期末テスト |
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