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授業の概要(ねらい) |
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1年間を通じて「働くということ」について考えます。 「働くということ」について考える時、我々は多くの疑問に直面することになります。 ・そもそも何故我々は働くのか? ・仕事に就くことができない、就こうとしない人がいるのは何故か? ・人によって受け取る賃金が異なるのは何故か? また、ワーク・ライフ・バランス、ニート、外国人労働者の受入れなどのように、まさしく現在議論されているトピックも多く存在します。これらの疑問や問題に対し、受講者は観察し、仮説を立て、その仮説をヒアリング調査・データ解析・先行研究や報告書の収集などの方法を通じて検証します。講義の最後には、その成果を発表し、議論を行い、その成果物をまとめます。
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2. |
授業の到達目標 |
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演習の到達目標は大きく分けて、(1)働くことの仕組みの理解、(2)働くことの問題に対する分析、(3)(1)(2)の到達目標を達成するための、実務的スキルの習得にわけられます。 (1)労働経済学や人的資源管理論におけるこれまでの研究の蓄積や統計や資料を通じて、大学卒業後に我々が直面するという「働く」こと(賃金、労働時間、職種や産業の違い、定年や雇用の仕組みなど)を学びます。 (2)自ら仮説を立て(例:最低賃金を引き上げることで失業率が高まる)、データの収集(地域の賃金と雇用の統計等)の適切な分析手法を用いて検証を行います。データを用いた検証でなくても、直接当事者にヒアリング調査を行うことや、既に行われた分析結果から解釈を加えるような検証方法もあります。 (3)(1)(2)の目標達成するためには、文献をまとめる技術、発表する技術、データ分析の技術、文章を執筆する技術など、多くの技術を必要とします。これらの習得も、到達目標の1つとなります。
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成績評価の方法および基準 |
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ゼミへの出席と参加、プレゼンテーションや論文の内容を評価します。
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教科書・参考書 |
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太田聰一・橘木俊詔『労働経済学入門 新版』有斐閣、1,700円+税
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準備学修の内容 |
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演習は教員と受講生がともに運営をしていきます。その点で、受講生の積極的な参加を求めます。また、演習は、ふだん自分が付き合ってこなかったタイプの友達を作るきっかけになります。議論への参加や共同作業を通じて、多くのコミュニケーションを体験してください。
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その他履修上の注意事項 |
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演習に欠席する場合は、やむを得ない事情がある場合以外は必ず教員に連絡をすること。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | 後期講義の紹介・研究テーマの決め方 | 【第2回】 | 分析方法(1)労働統計と統計のまとめ方 | 【第3回】 | 分析方法(2)データ解析の方法 | 【第4回】 | 分析方法(3)EXCELを用いた多変量解析 | 【第5回】 | 研究テーマの発表 | 【第6回】 | 研究テーマに関する調査と分析方法に関する議論(1) | 【第7回】 | 研究テーマに関する調査と分析方法に関する議論(2) | 【第8回】 | 研究テーマに関する分析の実施(1) | 【第9回】 | 研究テーマに関する分析の実施(2) | 【第10回】 | 中間報告(1) | 【第11回】 | 中間報告(2) | 【第12回】 | 研究テーマに関する分析の実施(3) | 【第13回】 | 研究テーマに関する分析の実施(4) | 【第14回】 | 報告会の準備 | 【第15回】 | まとめと報告会 |
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