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授業の概要(ねらい) |
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経済学はデータに基いて語られます。 このため、経済学部の講義では、様々な経済データが意味する内容を、学生が既に理解している、あるいは事後的な復習の中で理解するという前提のもとで、各種の経済データを用いて、さらにその先の議論が展開されることがあります。 この「経済データ入門」の授業では、これら様々な経済データ、具体的にはGDP、経済成長、景気動向、消費、貯蓄、金利、株価、物価、賃金、通貨などのデータを網羅的に取り上げ、それらが具体的に何を意味し、どのように解釈すればよいかを半期で効率的に理解できるように、コンパクトにまとめています。 前半では、比率の捉え方、変化率、ストックとフローの概念など、経済データの基礎的事項を整理した上で、データの特性値、度数分布などの図形的な把握方法を踏まえて、後半ではGDPをはじめとする具体的な経済データの見方、考え方について、多くの例示を通じて、実践的に習得できるようにしています。 この講義の履修を通じて経済データの基礎的知識を涵養し、様々な場面で活用することにより、経済学の一層の理解を深めることが期待できます。
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2. |
授業の到達目標 |
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経済データに関する基礎的知識の習得により、新聞などの経済記事の内容が一通り理解できるようになること
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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授業への参加度(授業中に配布した確認問題の回答状況を含む)が5割程度、期末試験が5割程度で評価します。
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4. |
教科書・参考書 |
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教科書として以下の2冊をあげておきます。このうち、①は前半で、②は後半で使用します。 ①上田尚一『統計データの見方・使い方』(朝倉書店) ②鈴木正俊『経済データの読み方』(岩波新書) ほかに、参考書として、以下の書籍をあげておきます。 田中勝人『経済統計』(岩波書店)
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5. |
準備学修の内容 |
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授業計画で示された内容に対応するテキストの該当箇所は必ず予習しておくこと また、授業中に配布された確認問題は、講義終了時又は次回講義開始時に必ず提出すること
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その他履修上の注意事項 |
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経済データ入門の授業では毎回の積み上げ学習が必要となるので、欠席しないようにすること また、テキスト、電卓(ルート計算のできるもの)は毎回必ず持参すること
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | ガイダンス、経済データとは何か | 【第2回】 | 比率と指標、構成比と相対比 | 【第3回】 | 指数と変化率 | 【第4回】 | ストックとフロー、時系列データ | 【第5回】 | 因果関係の表現 | 【第6回】 | データの特性値 | 【第7回】 | 度数分布、ジニ係数 | 【第8回】 | データで見る日本経済の現状 | 【第9回】 | 景気の見方 | 【第10回】 | 財政・金融の見方 | 【第11回】 | 個人生活関連のデータ | 【第12回】 | 物価の見方 | 【第13回】 | 雇用と賃金のデータ | 【第14回】 | 貿易・通貨のデータ、総括 | 【第15回】 | まとめと試験 |
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