Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
スポーツ産業構造論 I 大山  高
選択必修  2単位
【観光経営】 17-1-1120-3839-17A

1. 授業の概要(ねらい)

 産業という言葉は、第一次産業(農林業、鉱業、漁業など)と第二次産業(第一次産業で生産したものを加工する製造業、建築業など)はよく耳にします。それでは、スポーツ産業とは何産業なのでしょうか?スポーツとはモノではなく、ソフトであるサービスとして認識するのであれば「スポーツ産業は第三次産業である」と理解するのが普通です。しかしスポーツの概念は幅が広く、スポーツ用品を製造している企業からすればスポーツ産業は第二次産業であると考えられますし、プロスポーツクラブは、スポーツ興行で生産される「試合」を販売しているサービス産業(第三次産業)です。
 つまり、スポーツを扱うビジネスは非常に複雑なのです。スポーツ産業を理解するということは、スポーツという商品の価値がどのように創出され、価値がどのように現金化されるかを理解することを意味します。ただし、スポーツは商品であると同時に文化でもあり、スポーツ産業はスポーツ文化の振興を担っているという視点も必要以上を踏まえて、本講義では、スポーツ産業を構成する諸産業に分解し、それぞれの仕組みについて解説を行います。

2.
授業の到達目標

 授業の到達目標は「一人でも多くの受講生が“将来、スポーツの仕事をしたい”と感じ、イメージできた」です。
 『スポーツ用品メーカーで働く』
 『スポーツ情報をテレビやネットで配信していく仕事をしたい』
 『プロスポーツビジネスの仕事をしたい』
 『地域のスポーツクラブやフィットネスクラブでインストラクターになりたい』
 スポーツ産業論では、授業を通じて誰もが思い描く「スポーツの仕事とは?」の疑問を解決させていきます。

3.
成績評価の方法および基準

 出席:7割以上の出席を前提とする。出席点として30点
 試験:期中に授業中テスト(持ち込み可)14点×5回 計70点
 ※公欠、病欠は証明書があれば認める
 以上を総合的に評価する。

4.
教科書・参考書

 教科書
 ・『Jリーグが追求する「地域密着型クラブ経営」が未来にもたらすもの』(青娥書房)
 参考書
 ・『新版 概説スポーツ~スポーツ理論を学び、考える~』(創文企画)
 ・『スポーツ産業論 第5版』(杏林書院)
 ・『プロスポーツ経営の実務』(創文企画)
 ・『スポーツビジネス 最強の教科書』(東洋経済新報社)
 ・『マネジメント エッセンシャル版 基本と原則』(ダイヤモンド社)

5.
準備学修の内容

 興味を持った課題について「自分は何がしたいのか?」を自問自答してください。配布資料や参考文献を通じて独習し、授業時間外でも勉学や実務経験(インターンシップなど)に励んでください。

6.
その他履修上の注意事項

 この講義では、講師自身が実際に仕事として携わってきた企業(実業団)チームの運営、選手のブランドマネジメント、Jリーグクラブのプロスポーツクラブ経営、広告代理店での権利ビジネス、Jリーグブランドマーケティングとは何かを詳しく紹介していきます。
 スポーツ産業界で働くには、どのような考え方が必要か?学生諸君の理解を深めるために積極的な発言&相談を期待しています。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ガイダンス
【第2回】
 スポーツ産業の定義
【第3回】
 スポーツビジネスの現状と課題
【第4回】
 スポーツ施設産業/公共スポーツ施設のマネジメント
【第5回】
 スポーツとメディア産業
【第6回】
 実務者による講義
【第7回】
 スポーツサービスとスポーツ消費者の関係性
【第8回】
 スポーツマネジメント概論
【第9回】
 クラブ事業のマネジメント
【第10回】
 スポーツイベント事業のマネジメント
【第11回】
 チケット販売戦略/顧客の把握とCRM
【第12回】
 スポーツ・スポンサーシップ
【第13回】
 スポーツ資格制度/スクール事業のマネジメント
【第14回】
 実務者による講義
【第15回】
 総括