Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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法律学演習 IV 内田 暁
選択  2単位
【法律】 17-1-1210-4163-14A

1. 授業の概要(ねらい)

 本演習では、我が国における民法学の到達点を探るべく、論文や(裁)判例を分析します。
 教科書や体系書で民法を学んでいると、しばしば従来の学説や判例理論を覚えることに集中してしまいがちです。これ自体はもちろん、とても大事なことです。しかし他方で、民法学は社会科学の一分野でもあります。社会は固定化されたものではなく、日々変化してゆきます。そして、社会が変化すれば、それに応じて新たな問題も生じてきます。社会科学の一分野としての民法学も、そのような新たな問題に対応すべく、その理論を変動させているはずですし、またそうでなければならないでしょう。それでは、我が国の民法学は今、どのような状況にあり、今後どのような問題に取り組まなければならないのでしょうか。このような問題関心から、本演習では、我が国の民法学の現状と到達点を探りたいと考えています。
 具体的には、我が国において最近(過去10年ほどを念頭に置いていますが、場合によってはそれ以前のものも含む)公表された論文や(裁)判例を読み、分析し、民法学上の位置づけを検討します。
 演習の進行方法は次の通り。まず回ごとに報告を担当する参加者を決めます。報告を担当する参加者は論文や(裁)判例を読み、その概要と評価をまとめたレジュメを作成し、報告します。その後、他の参加者も交えてディスカッションをします。

2.
授業の到達目標

 ①民法学に対する理解を深める。
 ②論文や(裁)判例を読解することを通じて、文献を読み解き要約する能力を修得する。
 ③ディスカッションを通じて、自分の意見を他者に伝える能力や他者の意見を聞く能力を修得する。

3.
成績評価の方法および基準

 ・報告資料の完成度や内容による評価(50%)
 ・ディスカッションへの参加態度や貢献度による評価(50%)
 ・出席しているだけでは、演習に「参加」したことにも「貢献」したことにもなりません。自分が報告を担当する場合はもとより、そうでない場合でも積極的に発言することが求められます。

4.
教科書・参考書

 ・大学紀要や商業誌、各種論文集に掲載された最近の(過去10年ほどを念頭に置いていますが、場合によってはそれ以前のものも含む)論文や、(裁)判例を主な素材にします。
 ・具体的に何を取り上げるかは、参加者とも相談した上で決めます。
 ・その他の参考文献については、適宜指示します。

5.
準備学修の内容

 ・報告を担当する参加者は、論文ないし(裁)判例および関連する文献をよく読み、その概要と評価をまとめたレジュメを作成してください。
 ・報告を担当していない参加者も、事前に関連する文献や資料に目を通しておいてください。

6.
その他履修上の注意事項

 演習形式の授業は、教員だけでなく、参加者全員で作り上げるものです。したがって、参加者全員が積極的に議論に参加することを求められます。
 中には「正しいことを言わなければならない」「間違えたら恥ずかしい」などの思いから、かえって議論に参加することを躊躇ってしまう方もいるかもしれません。しかし、このような心配は一切無用です。必ずしも正しいことを言う必要はありませんし、間違えることも恥ずかしいことではありません。大事なのは、間違わないことではなく、間違ったところを反省し、それを糧に成長することです。参加者は、誤りを恐れることなく、積極的に議論に参加してください。それが成長への一番の近道です。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクション 第3回以降の演習内容の打合せ
【第2回】
 教員による(模擬)報告とディスカッション
【第3回】
 学生による報告とディスカッション
【第4回】
 学生による報告とディスカッション
【第5回】
 学生による報告とディスカッション
【第6回】
 学生による報告とディスカッション
【第7回】
 学生による報告とディスカッション
【第8回】
 学生による報告とディスカッション
【第9回】
 学生による報告とディスカッション
【第10回】
 学生による報告とディスカッション
【第11回】
 学生による報告とディスカッション
【第12回】
 学生による報告とディスカッション
【第13回】
 学生による報告とディスカッション
【第14回】
 学生による報告とディスカッション
【第15回】
 学生による報告とディスカッション