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授業の概要(ねらい) |
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会社法Ⅰでは、主に「機関」をテーマに講義を行います。たとえば、あなたがコンビニのオーナーだとします。あなたは複数の店舗を経営しているので、誰かにそのコンビニの業務を任せないといけません。店長を雇って業務を任せました。果たして、その店長はあなたの利益に沿った仕事をするでしょうか?もしかするとサボってしまうかもしれませんし、店のお金に手を出してしまうかも…。では、あなたはどうやって店長がしっかり働くように仕向けますか?忙しくて直接は監視できないのでカメラをつける?失敗をしたら責任をとらせる?業績に連動した報酬を与える?さて、オーナーを株主に、店長を取締役に置き換えてみましょう。この講義では、株主の利益に沿う仕事を取締役に行わせる方法などについて、一緒に考えていきましょう。
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授業の到達目標 |
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①会社法におけるある程度応用的な知識を有し、様々な法現象やその問題点を理解することができる。 ②会社関係者の利害状況について分析できる。 ③株主有限責任制度の存在意義とその問題点について説明できる。 ④取締役が株主の利益に沿って行動するよう動機付ける仕組みについて関心を持つ。 ⑤会社法が何の目的で存在しているのか、あるいは存在すべきなのかについて自分の考えを明確にできる。
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成績評価の方法および基準 |
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学期末の筆記試験で評価します(100%)。試験問題はすべて論述式であり、①何が問題なのかがわかっているか、②根拠を挙げて結論を導けているか、③文章の綺麗さ、等で評価します。
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教科書・参考書 |
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【テキスト】 ①中東正文ほか『会社法』(有斐閣、2015年) 【参考文献】 ①松嶋隆弘(編)『会社法講義30講』(中央経済社、2015年) ②伊藤靖史ほか『会社法』(有斐閣、第3版、2015年) ③伊藤靖史ほか『事例で考える会社法』(有斐閣、第2版、2015年) ④石山卓磨『事例演習 会社法』(法学書院、第2版、2015年)
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準備学修の内容 |
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シラバス通りに講義を進めますので、事前に該当箇所を読んでおいてください。また、講義後には、参考文献を参照するなどして、具体例が頭に浮かぶようになるまで、復習をしてください。
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その他履修上の注意事項 |
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小さくてもよいので、必ず六法を用意してください。六法がなければ、講義が全く理解できません。 過去のレジュメは配布しません。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | ガイダンス―会社法とは | 【第2回】 | 株式会社の事業活動 | 【第3回】 | 株主有限責任制度 | 【第4回】 | 機関①―総論 | 【第5回】 | 機関②―株主総会①権限・招集・株主提案権 | 【第6回】 | 機関③―株主総会②議決権・議事・決議 | 【第7回】 | 機関④―株主総会③株主総会決議の瑕疵 | 【第8回】 | 機関⑤―取締役、取締役会、代表取締役 | 【第9回】 | 機関⑥―取締役の義務 | 【第10回】 | 機関⑦―取締役の報酬 | 【第11回】 | 機関⑧―監査役、監査役会、会計監査人 | 【第12回】 | 機関⑨―指名委員会等設置会社、監査等委員会設置会社 | 【第13回】 | 機関⑩―役員等の会社に対する責任 | 【第14回】 | 機関⑪―役員等の第三者に対する責任、違法行為の差止め | 【第15回】 | 前期のまとめ |
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