Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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法律学演習 III 松田 真治
選択  2単位
【法律】 17-1-1210-4232-13A

1. 授業の概要(ねらい)

 このゼミでは、保険法の基本を学びます。保険法の講義は3年生対象科目ですので、未知の世界だと思います。つまり、皆さんが初心者です。しかし、保険契約というのは、将来的に皆さんが必ず関わることになります(火災保険、生命保険、がん保険…)。このゼミでは、事例を通して保険法の知識を得るとともに、どのような問題が起こるのかを考えます。実は、保険に関する問題というのは、他の法律と関わることが多いのです。契約法はもちろんのこと、たとえば、火災保険が担保物権法と関わること、生命保険が相続法と関わること、責任保険が不法行為法と関わること、保険金詐欺が刑法と関わることが考えられます。このように、保険を中心として、多くの法律問題が生じるわけです。ここに保険法のおもしろさがあると思います。
 このゼミでは、保険実務に携わる方をお招きして、保険の説明をしていただこうと考えています。また、他大学との合同ゼミも予定しております(合同ゼミの事例問題は保険法ではないかもしれませんが、このゼミで資料収集技術・文書作成技術・報告技術を練習すれば、心配はありません。)。

2.
授業の到達目標

 ①自主的に研究や調査をし、その成果を口頭やレポートで発表することができる。
 ②保険法の基礎知識を修得する。
 ③訴訟を意識して、原告・被告、両当事者の主張を考えることができるようになる。
 ④資料収集・文書作成・報告という一連の流れを身に付ける。

3.
成績評価の方法および基準

 授業の参加度(出席率ではない。60%)および提出された課題(40%)によって評価します。

4.
教科書・参考書

 【教科書】
  ①山下友信=竹濵修=洲崎博史=山本哲生『保険法』(有斐閣、第3版補訂版、2015年)
  ②山下友信=洲崎博史(編)『保険法判例百選』(有斐閣、2010年)
 【参考書】
  井田良ほか『法を学ぶ人のための文章作法』(有斐閣、2016年)
  田高寛貴ほか『リーガル・リサーチ&リポート』(有斐閣、2015年)

5.
準備学修の内容

 出された課題に取り組んでください(グループで行う課題もあります。)。ゼミで重要なのは事前準備ですので、準備を怠る者は評価いたしません。また、保険会社のホームページを見て、実際にどのような保険があるのかをチェックしてください。

6.
その他履修上の注意事項

 グループに分かれて共同作業をすることを予定しています。そのため、ゼミ生間の協力が必要となります。ゼミを休んだり、ゼミの準備のために時間外にグループで集まることに消極的であったりした場合には、ゼミの運営に支障が生じます。このような行為は慎んでください。
 また、学外の方とも接触しますので、マナーについても各自学んでください。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 第1課題〔判例・学説の調べ方〕の説明 & 班分け
【第2回】
 保険について(外部講師を予定)
【第3回】
 第1課題の検討
【第4回】
 第1課題の確認:提出 & 質疑応答
【第5回】
 第2回課題〔請求者:学生・保険会社:教員〕の説明
【第6回】
 第2回課題の検討:報告資料の作成
【第7回】
 第2回課題の検討:報告資料の作成
【第8回】
 第2回課題の検討:報告の練習 & 報告書の提出
【第9回】
 第2回課題:討論〔請求者:学生・保険会社:教員〕
【第10回】
 第3回課題:〔請求者:教員・保険会社:学生〕の説明
【第11回】
 第3回課題の検討:報告資料の作成
【第12回】
 第3回課題の検討:報告資料の作成
【第13回】
 第3回課題:討論〔請求者:教員・保険会社:学生〕
【第14回】
 予備:討論会課題の検討
【第15回】
 予備:討論会課題の検討