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授業の概要(ねらい) |
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このゼミでは、保険法の基本を学びます。保険法の講義は3年生対象科目ですので、未知の世界だと思います。つまり、皆さんが初心者です。しかし、保険契約というのは、将来的に皆さんが必ず関わることになります(火災保険、生命保険、がん保険…)。このゼミでは、事例を通して保険法の知識を得るとともに、どのような問題が起こるのかを考えます。実は、保険に関する問題というのは、他の法律と関わることが多いのです。契約法はもちろんのこと、たとえば、火災保険が担保物権法と関わること、生命保険が相続法と関わること、責任保険が不法行為法と関わること、保険金詐欺が刑法と関わることが考えられます。このように、保険を中心として、多くの法律問題が生じるわけです。ここに保険法のおもしろさがあると思います。 このゼミでは、保険実務に携わる方をお招きして、保険の説明をしていただこうと考えています。また、他大学との合同ゼミも予定しております(合同ゼミの事例問題は保険法ではないかもしれませんが、このゼミで資料収集技術・文書作成技術・報告技術を練習すれば、心配はありません。)。
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授業の到達目標 |
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①自主的に研究や調査をし、その成果を口頭やレポートで発表することができる。 ②保険法の基礎知識を修得する。 ③訴訟を意識して、原告・被告、両当事者の主張を考えることができるようになる。 ④資料収集・文書作成・報告という一連の流れを身に付ける。
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成績評価の方法および基準 |
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授業の参加度(出席率ではない。60%)および提出された課題(40%)によって評価します。
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教科書・参考書 |
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【教科書】 ①山下友信=竹濵修=洲崎博史=山本哲生『保険法』(有斐閣、第3版補訂版、2015年) ②山下友信=洲崎博史(編)『保険法判例百選』(有斐閣、2010年) 【参考書】 井田良ほか『法を学ぶ人のための文章作法』(有斐閣、2016年) 田高寛貴ほか『リーガル・リサーチ&リポート』(有斐閣、2015年)
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準備学修の内容 |
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出された課題に取り組んでください(グループで行う課題もあります。)。ゼミで重要なのは事前準備ですので、準備を怠る者は評価いたしません。また、保険会社のホームページを見て、実際にどのような保険があるのかをチェックしてください。
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その他履修上の注意事項 |
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グループに分かれて共同作業をすることを予定しています。そのため、ゼミ生間の協力が必要となります。ゼミを休んだり、ゼミの準備のために時間外にグループで集まることに消極的であったりした場合には、ゼミの運営に支障が生じます。このような行為は慎んでください。 また、学外の方とも接触しますので、マナーについても各自学んでください。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | 第1課題〔判例・学説の調べ方〕の説明 & 班分け | 【第2回】 | 保険について(外部講師を予定) | 【第3回】 | 第1課題の検討 | 【第4回】 | 第1課題の確認:提出 & 質疑応答 | 【第5回】 | 第2回課題〔請求者:学生・保険会社:教員〕の説明 | 【第6回】 | 第2回課題の検討:報告資料の作成 | 【第7回】 | 第2回課題の検討:報告資料の作成 | 【第8回】 | 第2回課題の検討:報告の練習 & 報告書の提出 | 【第9回】 | 第2回課題:討論〔請求者:学生・保険会社:教員〕 | 【第10回】 | 第3回課題:〔請求者:教員・保険会社:学生〕の説明 | 【第11回】 | 第3回課題の検討:報告資料の作成 | 【第12回】 | 第3回課題の検討:報告資料の作成 | 【第13回】 | 第3回課題:討論〔請求者:教員・保険会社:学生〕 | 【第14回】 | 予備:討論会課題の検討 | 【第15回】 | 予備:討論会課題の検討 |
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