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授業の概要(ねらい) |
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教科指導法(国語)では、小学校教育における国語学習の意義や指導法について具体的に学ぶ。国語の学習は、「言葉の力」を付けることが大きな目標ではあるが、単にそれだけではなく、言葉によってものの見方・考え方を深めたり、他教科の学習に生きて働く言語活用能力を身に付けたり、言語生活の幅を広げたりするといったさまざまな役割を担っている。そのために、指導する側が言葉の学習に関する基礎・基本を具体的な事例を通して理解していく必要がある。 授業は講義・解説のみでなく演習形式で行い、模擬授業を行ったり、漢字の書き順を実際に児童に分かるように書いてみたりなどして、教育実習に役立つ実践力を身に付けていけるようにする。 また、「書くこと」や「表現すること」も教師にとって不可欠な能力となる。授業の感想や教材について感じたこと・考えたことをまとめることを通して、書く力も高めるとともに、受講者同士の学び合いを通してお互いに高め合えるアクティブラーニングの場としたい。
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2. |
授業の到達目標 |
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平成20年度版「小学校学習指導要領(国語)」の内容を理解し、授業計画に活かす。 ①国語科の教材研究の方法を理解し、学習指導案の立案ができる。 ②授業の計画、資料作成、学習指導案の作成等具体的な授業設計に積極的にかかわる。 ③授業者、授業協力者、児童役、参観者等さまざまな立場で演習を行うことを通して、多角的に授業をとらえたり、客観的な意見を言ったりすることができるようにする。
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成績評価の方法および基準 |
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・日常の課題の提出状況(30%) ・学習指導案の作成(各自)(30%) ・小テスト(20%) ・最終課題(小レポート)(20%) など
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教科書・参考書 |
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『小学校学習指導要領解説 国語編』文部科学省(購入する) ※以下は参考資料で、必ず購入しなくてもよい。 中原國明・大熊徹 他編著『国語科授業用語の手引き』教育出版 久米公編著『漢字指導の手引き 第七版』教育出版 ※その他、参考資料についてはプリント資料にて授業内で紹介する。
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5. |
準備学修の内容 |
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・模擬授業は、チームで行ってもよい。模擬授業の準備、教材研究を協力して行う。1回では足りないので必要に応じて連絡を取り、自分の役割を責任を持って果たす。 ・模擬授業で作成した学習指導案の修正をグループでの協議をもとに行う。 ・模擬授業の学習指導案の修正を行う。(各受講者) ・授業のポートフォリオ(学習記録、ノート)を作成し、今後の学びに役立てる。
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その他履修上の注意事項 |
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・小学校教員免許取得希望者の受講とする。1年次の「国語科概論」と連動している。その際の資料も予習・復習として活用するとよい。 ・授業者、学習指導案作成者、板書資料作成者などでチームを組み、模擬授業を行う。模擬授業は、希望者でチームを結成し、その中の授業者が授業を行う。T・Tでもよい。グループでの相談、作業はチームで協力して行う。その他、児童役としても積極的に参加し、児童の立場になって国語学習についての理解を深める。 ・人数には限りがあるが、積極的に模擬授業を行う。 ・課題を15回目に提出するので、期限を守る。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | オリエンテーション(小学校における国語科教育とその問題、国語科概論の復習) | 【第2回】 | 「指導と評価」をいかした授業設計 | 【第3回】 | 国語科の授業づくりと教材研究 | 【第4回】 | 単元の指導計画と学習指導案の立案 ※1、2、3回目の内容の小テスト | 【第5回】 | 授業DVDによる学びと模擬授業の準備(再テスト) ※以後、8から9回の模擬授業を中心に演習形式で行う。領域の順番は変わることがある。 | 【第6回】 | 「話すこと・聞くこと」の学習指導 | 【第7回】 | 「書くこと」の学習指導 | 【第8回】 | 「読むこと」の学習指導①(説明文) | 【第9回】 | 「読むこと」の学習指導②(物語文・低学年) | 【第10回】 | 「読むこと」の学習指導③(物語文・高学年) | 【第11回】 | 「伝統的な言語文化」の学習指導 | 【第12回】 | 「ひらがな・かたかな」の学習指導 | 【第13回】 | 漢字の学習指導 | 【第14回】 | 「言語単元」の学習指導 | 【第15回】 | これからの国語教育 ※学習指導案の提出 小レポートの作成 |
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