Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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教育相談(中・高) 田村 順一
教職  2単位
【教職】 17-1-1331-1955-21A

1. 授業の概要(ねらい)

 【教職に関する科目・生徒指導、教育相談及び進路指導等に関する科目・教育相談(カウンセリングに関する基礎的な知識を含む)の理論及び方法】
 学校教育においては、いじめ、不登校などをはじめ、様々な生徒の心の問題に直面することが増えており、学校教育を円滑に進めるために必要不可欠な保護者の協力を得るためにも、適切な人間関係を構築するソーシャルスキルが教員に求められている。
 一方様々な支援を必要とする生徒への対応など、生徒の心理に関する理解や洞察など、学校心理学の知見に基づいたカウンセリングマインドが改めて必要とされるようになってきた。特に特別支援学校では、その役割として「地域支援センター的機能」を構築することとされており、教育相談が教育活動の大きな位置を占めるようになってきた。
 このように学校における教育相談は、教職を志す者が身につけなければならない基本的なスキルの一つになっている。本講座ではカウンセリングの基礎を知るばかりではなく、実践に活かすための技術とともに、事例等を通して自分が生徒をはじめ他者とどう関わっていけるかといったカウンセリングマインドを養い、将来学校現場で役立つ人間性と知識・技能の獲得を目指す。

2.
授業の到達目標

 生徒の心の問題、人との関わりの問題を理解する。
 カウンセリングの基礎的な理論と技法、教育相談の実際を理解する。
 教育相談を行う上での基本的態度を養う。
 子どもたちの自己表現を感じ、自らのソーシャルスキルを高めるための方法を知る。

3.
成績評価の方法および基準

 小レポート(10%)、学期末のテスト(90%)で評価する。

4.
教科書・参考書

 テキスト:使用しない。
 参考文献:授業で必要な資料を配付し、内容に沿って紹介する。

5.
準備学修の内容

 関係の文献にとどまらず広く読書し、広い見識を身につけるよう努めてほしい。

6.
その他履修上の注意事項

 カウンセリングマインドは知識だけで身につくものではなく、自らの感性を磨く努力と広く公平な知識、情報を理解し判断する力など、総合的な人間力が問われる。そこで、座学だけでなく体験学習やグループでの活動などを通して、自分を発見する、他者の気持ちを感じるトレーニングを取り入れるので、積極的に自己啓発に努めてほしい。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション、この講座の目指すもの。
【第2回】
 学校教育の現状と課題、今現場で起きていること。
【第3回】
 子供の発達
【第4回】
 不適応のメカニズム
【第5回】
 心理療法とは?
【第6回】
 来談者中心療法について
【第7回】
 自己表現・自己啓発トレーニングと感受性訓練
【第8回】
 中間まとめ
【第9回】
 教育相談の基礎知識
【第10回】
 子供のカウンセリング、遊戯療法
【第11回】
 発達障害児と二次障害への対応
【第12回】
 スクールカウンセラーの仕事
【第13回】
 ケースカンファレンス実習
【第14回】
 学校心理学の展望
【第15回】
 まとめと評価