Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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教育原理(中・高) 赤堀 博行
教職  2単位
【教職】 17-1-1331-4668-18A

1. 授業の概要(ねらい)

 教育基本法の条文を手掛かりとして、教師として行う具体的な教育活動に生きる知見を広め、指導力、授業力の原動力を養う。
 我が国の教育の根本法である教育基本法の理解は、教師として欠かすことはできない。そのために、条文に示されている事象を、具体例に基づいて考察する。また、学校における教育活動の指針となる学習指導要領についての理解を深め、今後の教職に関わる学びに生かせるようにする。
 講義は、諸事象を受講生が主体的に考えられるようにするために、個人の熟考を尊重するとともに、協働で学ぶ特質を生かし対話的な学びを導入する。

2.
授業の到達目標

 ・学校教育のおける諸活動の背景を関係法令や、歴史的変遷などに基づいて説明できる力を養成する。
 ・教育課程に関わる事象や現代的な教育課題については、その背景を具体的に説明できた上で、その知見を教育現場で生かせる実践力を養う。

3.
成績評価の方法および基準

 出席状況を重視し、授業への参加度、レポート提出、試験等の結果を総合的に判断する。

4.
教科書・参考書

 テキスト:特定のテキストは使用しない。
 参 考 書:安彦忠彦、石堂常世『最新教育原理』勁草書房東信堂、2014年
      文部科学省『中学校学習指導要領』2008年
      文部科学省『中学校学習指導要領解説 総則編』2008年
      文部科学省『高等学校学習指導要領』2009年
      文部科学省『高等学校学習指導要領解説 総則編』2009年

5.
準備学修の内容

 自身のこれまでの教育に関わる経験を想起したり、昨今の教育問題に関心をもち、問題の背景や対応の根拠などに関心をもつようにしたりすること。

6.
その他履修上の注意事項

 毎回出席をとり、各授業の終わりには、今日の講義内容で学んだことや自分自身の課題などを、リアクションペーパーに書いてもらうので、主体的に授業に取り組むこと。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 教育の目的
  教育基本法における教育の目的に基づき、教えることと学ぶことについて先哲の理論などに触れながら考察する。
【第2回】
 教育の目標
  教育基本法における教育の目標を概観し、国民育成に期する基本的事項について考察する。
【第3回】
 教育の歴史と展開
  世界及び日本の教育の潮流を概観し、今日の教育の基盤について考察する。
【第4回】
 生涯学習
  生涯学習の理念、生涯学習の背景などを知り、教育の機会均等について考察する。
【第5回】
 学校教育の変遷
  我が国の学校教育や義務教育の変遷について、社会情勢などを基に考察する。
【第6回】
 学校教育制度
  我が国の学校教育制度を概観し、今日及び今後の学校制度を考察する。
【第7回】
 教育課程
  戦後の学校における教育課程の変遷を概観するとともに、学習指導要領の意義を理解する。
【第8回】
 授業構想の基本的な考え方
  授業構想の基本的な考え方を理解し、学習指導要領に基づいて学習指導案を作成する。
【第9回】
 授業構想の実際
  学習指導要領に基づいて作成した学習指導案を基に模擬授業を行い、授業構想について理解を深める。
【第10回】
 道徳教育の原理と方法
  学習指導要領に基づいて行う道徳教育について理解し、授業者の意図に基づく具体的な指導を構想する。
【第11回】
 総合的な学習の時間の原理と方法
  学習指導要領に基づいて行う総合的な学習の時間について理解し、授業者の意図に基づく具体的な指導を構想する。
【第12回】
 特別活動の原理と方法
  学習指導要領に基づいて行う特別活動について理解し、授業者の意図に基づく具体的な指導を構想する。
【第13回】
 教育課題への対応1
  現代社会の課題解決を背景として教育課題を概観し、人権教育、環境教育についての理解を深める。
【第14回】
 教育課題への対応2
  持続可能な開発のための教育の変遷を概観し、具体的な教育活動についての理解を深める。
【第15回】
 まとめ
  これまでの学習を基にして、教育に携わる上での抱負を交流し合い、まとめをする。