Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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教科指導法(家庭) 小関 禮子
選択  2単位
【教育】 17-1-1333-1846-06A

1. 授業の概要(ねらい)

 子供が、家庭生活への関心を高め、家族や家庭生活を大切にする心情を深めながら、生活上の自立ができるようにするための家庭科の指導について、学校現場での実践事例を取り上げながら考察する。また、学習指導要領に示されている目標や内容をもとに題材を構成し、目標を設定して、指導計画を立案し、模擬授業を行い、相互評価をするとともに、指導に必要な技能についても実習する。

2.
授業の到達目標

 ①小学校家庭科の意義と目標、学習内容等について理解を深める。
 ②小学校家庭科の指導に必要な衣食住等の生活に関する知識と実技的な技能を身につける。
 ③家庭科の指導計画を作成して1単位時間の指導の展開を工夫し、評価を含めた模擬授業を行う。
 ④家庭科の指導と他教科や道徳、特別活動、総合的な学習、食育や消費者教育との関連等を捉える。
 ⑤模擬授業を相互評価し、課題を発見し、授業改善案を考える。

3.
成績評価の方法および基準

 リアクションペーパー、レポートなどの提出物、小テスト、実技・実習や演習課題等の達成度と期末試験により総合的に評価し、これに指導案作成や模擬授業等におけるグループ学習の様子を中心に、学習への取組みを加味する。

4.
教科書・参考書

 小学校家庭科教科書『新しい家庭』東京書籍   『小学校学習指導要領解説 家庭編』文科省
 その他必要な資料を印刷し、授業内に配布する。

5.
準備学修の内容

 指導の対象である「子供の日常生活」の実態を把握することが重要である。身の回りの子供たちの生活を意図的に見つめ、実態を理解し、問題意識を高めるようにする。
ポートフォリオを作成すること。学校でのボランティア活動等の子供に関わる取り組みを通して、授業づくりに関わる資料や情報、実践事例を集め、整理すること。その過程で、課題意識を高め、ねらいを明確にし、自分なりのテーマをもって出席すること。
 授業後は必ず自らの取り組み方を含め、学習内容の振り返りを行うこと。

6.
その他履修上の注意事項

 まずは、皆さん一人一人が、心豊かで充実した生活を目指し、自分の生活への課題意識をもって授業を受けて頂きたい。これが、子供たちに家庭科を指導するときの原動力になると考えています。子供が、生活の主人公として学び、自ら課題を捉え、問題を解決していく過程を重視する指導の在り方を一緒に考えていきましょう。遅刻、私語を慎み、皆で一回一回の授業の時間を大切にしましょう。
 また、教科指導の基盤である子ども理解を中心に、グループ討論を重視して児童観、指導観、教材観等を築いていくようにしましょう。そのためにも、教育施策等の動向や教育や学校にかかわるニュースなどへの関心を高めておきましょう。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション  小学校教育における家庭科教育と現状
【第2回】
 小学校家庭科の目標と内容(学習指導要領)。
【第3回】
 家庭科授業の特徴と各内容(A~D)のねらいを達成する指導事例と子供の学習状況
【第4回】
 家庭科授業の教材の工夫と実技-製作の学習をどう扱うか
【第5回】
 製作に必要な実技と実習
【第6回】
 家庭科授業の教材の工夫-消費生活と環境、住まいの学習をどう扱うか
【第7回】
 家庭科授業の教材の工夫と実技―調理の学習をどう扱うか
【第8回】
 調理に必要な実技と実習
【第9回】
 子供が意欲的に学ぶ授業づくり―①題材構成・題材の設定と指導計画、指導案
                ②家庭科における指導と評価
【第10回】
 模擬授業① (学習指導要領内容A)相互評価   課題と改善案
【第11回】
 模擬授業② (学習指導要領内容B)相互評価   課題と改善案
【第12回】
 模擬授業③ (学習指導要領内容C)相互評価   課題と改善案
【第13回】
 模擬授業④ (学習指導要領内容D)相互評価   課題と改善案
【第14回】
 生きる力」を育てる家庭科の指導の実際―外部講師による指導の具体例と指導上の課題
小中の一貫性、系統性
【第15回】
 学習の総括  家庭科教育の研究会や授業研究の実際   家庭との連携