Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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卒業研究 I 清水 静海
必修  0単位
【教育文化】 17-1-1333-1851-27A

1. 授業の概要(ねらい)

 平成期に入って、学校教育の焦点は学びの充実に向けられ、現行の平成20、21年告示の小・中・高等学校の学習指導要領はその集大成を目指して作成された。また、いずれも、教育基本法(平成18年)や学校教育法(平成19年)などの改正を受けてのことである。また、現行学習指導要領は、育成すべき資質・能力の再構造化、教育の目標と内容と評価を一体化することなどを主要な課題として去る3月小中学校について改訂された(高等学校は平成30年改訂の予定)。新学習指導要領に基づく教育は平成32年より実施されることとなっており、「学力」や「学び」に視点を置き、算数科の教育も視野に入れつつ、それらにかかわる今日的な教育課題を整理し、学生の関心に応じ具体的なテーマを設定して、新しい教育が目指す方向とそれを実現してゆくための課題などについて究明する。

2.
授業の到達目標

 教育に関する今日的な課題を自ら設定し、それを探究し、適切にまとめ、発表したり討議したりすることを通して、それらにかかわる基礎的な素養を身に付ける。具体的には以下の通り。
 ①自ら追究したい教育研究課題を発見・分析し、解決すること(課題発見・分析・解決力)。
 ②課題を探究し、その成果をレジュメにまとめ、プレゼンテーションすること(説明・発表力)。
 ③探究の成果を共有し協働によりお互いを高め合うこと(協働・コミュニケーション力)。

3.
成績評価の方法および基準

 演習では、学生の主体的な参加を重視している。したがって、レポーの提出とその内容、討議への参加、研究報告などを総合して評価する。おおむね、討論・研究活動への参加30%、レポート50%、研究報告20%で評価する。

4.
教科書・参考書

 テキストは学生との話し合いで決定する。参考文献は適宜紹介する。

5.
準備学修の内容

 授業で学んだことを深め、拡げること。

6.
その他履修上の注意事項

 次のことに関心を持ち、積極的にかかわることのできる学生を歓迎する。
  ①子どもたちの主体的な学びを導くこと
  ②教育実践の記録や自ら収録した記録に基づいて、学びとその指導について討議すること

7.
各回の授業内容
【第1回】
 学生の問題関心を確認し、演習のテーマや進め方について話し合う
【第2回】
 平成期の学習指導要領の改訂とその背景にある学力観
【第3回】
 平成29年改訂学習指導要領から見たこれからの教育の課題
【第4回】
 個人またはグループで行う研究課題についての検討
【第5回】
 研究課題の提案と討議I:教育の目標や内容に関するテーマについて(Ⅰ)
【第6回】
 研究課題の提案と討議Ⅱ:教育の方法や評価に関するテーマについて(Ⅰ)
【第7回】
 研究課題の提案と討議Ⅲ:算数科の教育について(Ⅰ)
【第8回】
 資質・能力の育成と言語活動の充実
【第9回】
 研究課題の提案と討議Ⅳ:教育の目標や内容に関するテーマについて(Ⅱ)
【第10回】
 研究課題の提案と討議Ⅴ:教育の方法や評価に関するテーマについて(Ⅱ)
【第11回】
 研究課題の提案と討議Ⅵ:算数科の教育について(Ⅱ)
【第12回】
 研究課題の解決に向けての構想の立案と発表・討議(教育の目標と内容に関すること)
【第13回】
 研究課題の解決に向けての構想の立案と発表・討議(教育の方法と評価に関すること)
【第14回】
 研究課題の解決に向けての構想の立案と発表・討議(算数科の教育に関すること)
【第15回】
 まとめと秋学期に向けての計画の立案