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授業の概要(ねらい) |
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わが国の保育サービスは、「家庭外での保育」、特に施設型の集団保育が圧倒的な割合を占めています。また、近隣の個人の家庭などにおける「家庭的保育」も徐々に普及してきています。さらに、子ども自身の生活の基盤である家庭に保育者が訪問して行われる「家庭訪問保育」という形の保育サービスがあります。 「家庭訪問保育」は集団保育とは異なり、子育て家庭への個別的な保育ニーズに対応する柔軟で、きめ細やかな機能を持つことから、次第に重視されるようになりました。 2015年4月から施行された「子ども・子育て支援法」によって、「地域型子育て給付」の1つとして「居宅訪問型保育」が位置付けられ、また「地域子ども・子育て支援事業」の一環として、「訪問型」の「一時預かり事業、延長保育事業、病児保育事業」が展開されることになりました。2016年には、企業主導型のベビーシッター利用者支援事業が創設されています。 「家庭訪問保育」は、施設で行われる保育とは異なった面も多く、それを行ううえで、独自の知識や技術が必要となります。本講義では、「家庭訪問保育」で必要となる知識や技術を体系的に学んでいきます。また、新制度に対応する「居宅訪問型保育基礎研修」の内容も学びます。 なお、本講義を履修し、保育士の資格を取得して卒業する者で「認定ベビーシッター資格」を希望する者に、「認定ベビーシッター資格」が付与されます。
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授業の到達目標 |
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・「家庭訪問保育」の特徴を知り、そこで必要とされる知識を身につける。 ・新しい制度の「居宅訪問型保育」について理解する。 ・「家庭訪問保育」に対して自分なりの興味、関心を持つ。
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成績評価の方法および基準 |
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〇15回中11回分を山口美和が担当 (70%) 授業の参加状況・授業時の提出物 25%、レポート 10%、テスト 35% 〇第9回~第12回の4回分を松田千恵子先生が担当 (30%) 授業参加及び授業内提出物 10%、課題レポート 10%、テスト 10%
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教科書・参考書 |
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テキスト:『家庭訪問保育の理論と実際 居宅訪問型保育基礎研修テキスト・一般型家庭訪問保育学習テキスト』公益社団法人 全国保育サービス協会:監修(中央法規)
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準備学修の内容 |
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・教科書の授業の範囲を読んでおくこと。 ・毎回の授業の復習をすること。 ・レポートを作成すること。
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その他履修上の注意事項 |
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子どもが育つ時に、大人がどのように子どもと関わることができるのか。普段から様々な保育論にふれながら、子どもとの関わりについて、考えを深めていって下さい。 また、さまざまな保育サービスが求められる社会的状況や保護者が抱えている悩み、新しい保育政策にも関心を持って下さい。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | オリエンテーション 家庭訪問保育とは | 【第2回】 | 保育者として身につけたい保育マインド 居宅訪問保育の概要 | 【第3回】 | 乳幼児の生活と遊び 実践演習~保育技術(遊び) | 【第4回】 | 乳幼児の発達と心理 | 【第5回】 | 居宅訪問型保育の保育内容 居宅訪問型保育における環境整備 | 【第6回】 | 居宅訪問型保育の運営 安全の確保とリスクマネジメント 居宅訪問型保育の職業倫理と配慮事項 | 【第7回】 | 居宅訪問型保育における保護者への対応 | 【第8回】 | 子ども虐待 | 【第9回】 | 乳幼児の食事と栄養 | 【第10回】 | 小児保健Ⅰ・Ⅱ 乳幼児の健康観察のポイント 子どもに多い症状とその対応 | 【第11回】 | 事故予防とその対応 保育技術(お世話)~睡眠、排泄、清潔 | 【第12回】 | 産後ケア、病児・病後児保育 | 【第13回】 | 特別に配慮を要する子どもへの対応 | 【第14回】 | 一般型家庭訪問保育の業務の流れ さまざまな家庭訪問保育 | 【第15回】 | まとめ |
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