Web Syllabus(講義概要)

　教科指導法（国語）では、小学校教育における国語学習の意義や指導法について具体的に学ぶ。国語の学習は、「言葉の力」を付けることが大きな目標ではあるが、単にそれだけではなく、言葉によってものの見方・考え方を深めたり、他教科の学習に生きて働く言語活用能力を身に付けたり、言語生活の幅を広げたりするといったさまざまな役割を担っている。そのために、指導する側がことばの学習に関する基礎・基本を具体的な事例を通して理解していく必要がある。
　授業は講義・解説のみでなく演習形式で行う。音読や読み聞かせ等の音声言語で伝える力を鍛え、模擬授業を取り入れ、教育実習に役立つ実践力を身に付けていけるようにする。
　また、「書くこと」や「表現すること」も教師にとって不可欠な能力となる。授業の感想や教材について感じたこと・考えたことをまとめることを通して、書く力も高めるとともに、対話的学びを通してお互いに高め合えるようにする。

　・「小学校学習指導要領（国語）」の内容を理解し、各学年の発達段階を関係づけることができる。（知識）
　・国語科の教材研究の方法を理解し、学習指導案を立案し模擬授業を実践することができる。（技能）
　・授業の計画、資料作成、学習指導案の作成等具体的な授業設計について討議することができる。（関心・意欲）

　・毎時間の課題：対話的な学びを通して得た気づきを論理的に書いてまとめる。（30％）
　・教材研究レポート：２つ以上の文献を比較して教材研究をしてまとめる。（30％）
　・学習指導案の作成と模擬授業（30％）
　・小テスト：学習指導要領の内容と国語科学習用語の意味を理解し論述する。（10％）　

　テキスト
　　文部科学省『小学校学習指導要領解説　国語編』東洋館
　参考文献
　　中原國明・大熊徹編著『国語科授業用語の手引き』教育出版（2009）
　　久米公編著『漢字指導の手引き　第七版』教育出版（2011）
　　田近洵一他編『小学校国語科授業研究　第四版』教育出版（2009）
　※その他、参考資料についてはプリント資料にて授業内で紹介する。

　・授業で扱う教材について、資料を比較して教材研究をする。
　・模擬授業は、一人ずつ２回実施するため、学習指導案や教具の作成する。
　・授業のポートフォリオ（学習記録、ノート）を作成し、今後の学びに役立てる。

　・小学校教員免許取得希望者の受講とする。
　・授業は指定席とし、積極的にグループディスカッションに参加することが求められる。