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授業の概要(ねらい) |
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教育社会学の研究テーマは多岐にわたるが、そこに通底する問題意識としては、教育(とりわけ学校教育)がこの社会においてどのような役割を持っているのか、そして、その役割を通じてどのような社会的なメカニズムが作動しているのかといったものがあるといえるだろう。本講義は、この大きなテーマに以下に挙げるいくつかの側面から迫っていく。 第一に、学校教育のもつ社会的役割について考えていく。ここでは、我々が当たり前に過ごしてきた学校教育を相対化して捉えることから始め、学校教育の役割を多面的に捉えることを目指す。 第二に、3つの学校の社会的役割―選抜配分機能、社会化機能、正当化機能―について、現在何が起きているのかをみていく。 第三に、学校から社会へのつながり、すなわち(主に高校生の)進路形成のあり方とそこにどのような問題があるのかについて学ぶ。
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2. |
授業の到達目標 |
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社会的役割という観点から学校の果たしている機能を説明できる。 具体的には、3つの学校の社会的役割―選抜配分機能、社会化機能、正当化機能―について説明できる。 現代の高校生の進路形成において、何が起きているのか説明できる。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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平常点:リアクションペーパー 30% 試験:70%
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4. |
教科書・参考書 |
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テキスト: 大多和直樹 2014『高校生文化の社会学―生徒と学校の関係はどう変容したか』有信堂高文社
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5. |
準備学修の内容 |
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あらかじめ資料・文献を配付し、読んできていることを前提に議論を行うことがある
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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授業中に意見を求めたときに進んで発言してくれる学生に多く参加してほしい 積極的な参加を期待する
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | ガイダンス~学校とは何か | 【第2回】 | 学校の社会的機能とは何か | 【第3回】 | <選抜機能:教育における格差問題> 選抜と格差(教科書第一章) | 【第4回】 | 学力格差 | 【第5回】 | 何が格差を生むのか | 【第6回】 | <社会化機能:学校文化と生徒文化> 消費社会と学校社会(教科書序章) | 【第7回】 | 逸脱と学校(教科書第三章) | 【第8回】 | 現代の学校存立構造(教科書第五章) | 【第9回】 | <学校から社会の移行:進路形成> 現代の進路形成(教科書第六章) | 【第10回】 | 課題集中校における学習と進路形成 | 【第11回】 | フリーターとニート問題(教科書終章) | 【第12回】 | 大学無償化論を読む | 【第13回】 | <正当化機能> 脱学校論を読む | 【第14回】 | チャーター理論とは | 【第15回】 | まとめ |
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