Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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第二言語習得理論 II 田嶋 英治
選択  2単位
【教育】 17-1-1334-3240-17A

1. 授業の概要(ねらい)

 本講座は「第二言語習得理論Ⅰ」で学習したことを発展させた問題を取り上げるので、さらに理論的て難しい講座になります。特に日本語や英語の言語の指導者になることを目指す者が、「外国語学習をする際に、どのような問題が発生するのか」また「その問題をどのように処理するのか」ということをさらに研究することは、実際の指導場面において役立つと考えられます。授業は講義やディスカッション及び分担発表の形式で進めていきます。

2.
授業の到達目標

 ①第二言語習得論の学習に必要な基本的な「専門用語」、「研究」また「実際の言語指導での問題」などを中心に学習します。
 ②これらを通して第二言語習得研究について一層理解出来るようになることを目標とします。

3.
成績評価の方法および基準

 ①平常点(出席率及び授業参加、発表及び課題等)30% ②定期試験 70%、等で総合的に評価します。
 (注意)特に出席率(遅刻を含む)は評価に大きな影響があります。また出席、発表及び提出物等、上記の各項目の中に1つでも極度に悪い状況がある場合、それだけで履修が認められらないことがあります。詳細は授業でお知らせいたします。

4.
教科書・参考書

 【テキスト】
  迫田久美子『日本語教育に生かす 第二言語習得研究』アルク
 【参考図書】
  JACET SLA研究会(編著)『第二言語修得と英語科教育法』開拓社

5.
準備学修の内容

 レポート、ディスカッションそして分担発表のために十分な準備をしてください。また英文のハンドアウトも読めるように、英語の勉強もしてください。

6.
その他履修上の注意事項

 「第二言語習得論Ⅰ」で学習したことを更に発展させて勉強してください。理論的な内容が多く難しいので、日本語能力がしっかりしている人を希望します。「言語やその指導」に関して強く関心を持ち、授業は学習に対し意欲的にまた積極的に参加してくれることを希望します。授業のシラバスや課題レポートは必要に応じて調整されます。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション
【第2回】
 第二言語習得研究はなぜ必要か 「第二言語習得とは」「学習者の誤用」「誤用の重要性」
【第3回】
 第二言語習得研究の発達 「対照分析」「誤用分析」「中間言語」
【第4回】
 第二言語習得理論・モデル 「文化変容モデル」「普遍文法理論」
【第5回】
 第二言語習得理論・モデル 「モニター・モデル」「有標性差異仮説」「コンペティション・モデル」
【第6回】
 第二言語習得にかかわる要因 「中間言語と変異」「第二言語にかかわる知識と能力」「自然な習得順序」
【第7回】
 第二言語習得にかかわる要因 「言語転移」「外国語学習と第二言語習得」「学習環境の違いと第二言語習得」「学習者のさまざまなストラテジー」
【第8回】
 バイリンガリズムと年少者教育 「言語接触」「バイリンガリズム」「バイリンガリズムの理論」
【第9回】
 バイリンガリズムと年少者教育 「バイリンガル教育」「年少者への日本語教育」
【第10回】
 第二言語習得研究の方法 「研究の方法」「資料収集」
【第11回】
 第二言語としての日本語の習得研究 「誤用分析から中間言語へ」「各領域の習得研究」
【第12回】
 第二言語としての日本語の習得研究 「これからの第二言語習得」
【第13回】
 内容理解確認
【第14回】
 日本語の習得研究と日本語教育 「学習者言語の変化」「学習者に求められる日本語教師」
【第15回】
 第二言語習得研究の用語の再確認、日本語スピーチ