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授業の概要(ねらい) |
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「社会問題」とは、幅広い問題群を包括した名称である。社会学の対象はすべて社会問題だといってもよいだろう。とはいえ「社会問題の社会学」の観点から考えれば、社会問題には共通の特徴がある。解決すべき問題の存在を訴えかける活動によって、社会問題は私たちの前に現れるという点である。たとえば犯罪という社会問題を考えてみよう。治安の悪化を憂える報道、行政の文書や統計、国会での議論、研究者の調査、ネット掲示板に書きこまれる意見、近所の噂、地域の防犯対策、セキュリティを売る企業...。いずれもが、問題を訴えかける活動に関わっている。それらに触れることで、私たちは社会問題としての犯罪の存在を実感しているのだ。 この授業では、社会問題の特徴―人びとの活動により構築されるという側面―に注目し、社会問題の社会学の考え方を解説していく。犯罪と差別という2つのトピックを中心に、社会問題についての様々な主張がどのように絡み合い、社会の変化を促していくのかを検討していきたい。それらを通じて社会問題と私たちの日常とのつながりについて理解を深めることが、この授業の狙いである。
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2. |
授業の到達目標 |
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社会問題の性質を学び、日常生活とのつながりを理解すること。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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学期末試験(80%)と平常点(20%)を総合的に評価する。
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4. |
教科書・参考書 |
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テキストは用いない。参考文献は、授業中に指示する。
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5. |
準備学修の内容 |
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授業内容を把握するとともに、関連する文献を読み、わからない用語を調べておくこと。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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社会問題論が対象とする個別のトピックは、「社会病理学」の授業でも取り上げるので、興味のある人は参考にしてほしい。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | イントロダクション:社会問題とは | 【第2回】 | 社会問題の理論(1):伝統的社会問題論のアプローチ | 【第3回】 | 社会問題の理論(2):構築主義の社会問題論 | 【第4回】 | 社会問題としての犯罪:犯罪定義の問題性(1) | 【第5回】 | 社会問題としての犯罪:犯罪定義の問題性(2) | 【第6回】 | 社会問題としての犯罪:犯罪の公式統計 | 【第7回】 | 社会問題としての犯罪:セキュリティの意図せざる結果(1) | 【第8回】 | 社会問題としての犯罪:セキュリティの意図せざる結果(2) | 【第9回】 | 差別問題:イントロダクション | 【第10回】 | 差別問題とアイデンティティ・ポリティクス(1) | 【第11回】 | 差別問題とアイデンティティ・ポリティクス(2) | 【第12回】 | アイデンティティ・ポリティクスの事例研究(1) | 【第13回】 | アイデンティティ・ポリティクスの事例研究(2) | 【第14回】 | 差別問題と貧困 | 【第15回】 | まとめ:社会問題と現代社会 |
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