Web Syllabus(講義概要)

　私たち人間の心理や行動はなぜ一人ひとり違うのでしょうか。親の育て方の影響でしょうか、友達関係に原因があるのでしょうか、それとももって生まれた遺伝子の違いによるのでしょうか。本授業では人間の個性をパーソナリティからアプローチすることを通して、パーソナリティの基礎的な研究方法を習得し、科学的実証研究の知見を古典から最先端まで幅広く理解していきます。とくに、行動遺伝学の方法論を用いた研究を導入することにより、パーソナリティの遺伝にも焦点をあて、人間の多様性を理解するひとつの視座を養うことを目指します。

　１．パーソナリティの構造を理解することができる。
　２．パーソナリティの測定方法を説明することができる。
　３．パーソナリティが個人によって異なる理由を説明することができる。

　学期末試験（80％）、課題レポート（20％）によって評価を行います。

　資料プリントを配布し、Web File Serverへアップロードします。教科書は指定しません。以下の２冊を参考図書とします。
　榎本博明・安藤寿康・堀毛一也著『パーソナリティ心理学―人間科学、自然科学、社会科学のクロスロード』有斐閣アルマ
　鈴木公啓編『パーソナリティ心理学概論―性格理解への扉』ナカニシヤ出版

　指定した論文を読み、わからない箇所は自分で調べてから授業に臨むことを求めます。論文の読み方については授業内で説明します。

　講義中心で進めていきますが、ご自分のパーソナリティや認知能力を測定してもらうことがあることをご了承ください。