Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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小学校英語活動 竹内 朋子
選択  2単位
【教育】 17-1-1501-1652-03A

1. 授業の概要(ねらい)

 近年の社会変化を受けて、小学校高学年では2020年度から英語が教科化されることとなった。さらに中学年では活動型の導入、低学年でも英語による活動が行われる傾向が強くなっており、小学校教員にとって英語活動の指導方法を身に付けるのが急務といえる。「技術面=英会話の習得」としての英語学習を中心にするのではなく、「全人教育」に近い位置づけでもあるのが小学校における「英語活動」でもあるため、対象学年に適した指導内容を柔軟に取り入れていく必要がある。 
 本授業では、小学校での授業展開を考える上で必要なポイントを数多く見ていく。まず日本の小学校での「英語活動」の背景と現状を考察する。そして、実際の現場で指導する際に役立つノウハウを身につけ、応用範囲の広い活動を数多く学ぶ。チャンツやコミュニケーションゲームなどの材料とそれらの指導技術を習得し、英語活動を通して英語を学ぶ楽しさを子供の視点から考えていく。さらに、英語による様々な活動を学生同士で行うことにより、実体験による英語の楽しい側面を共有する。
 子供を引きつける「英語活動」を行うには、指導者としてどんな資質が必要なのかを理解し、初めて英語に触れる子供の気持ちになって考え、自信を持って英語で指導できるよう学生によるデモ授業も行い、お互いにフィードバックする。子供たちの小学校での英語経験が中学校でも生かせるような「英語活動」を目標としていく。

2.
授業の到達目標

 ・主に英語を通して「英語活動」の授業が展開できるように指導力のみならず、英語による指示語などを身につける。
 ・英語を基本とした指導案を作成し、デモ授業を行うことで実践的な経験を積む。
 ・小学校での英語体験が中学校の英語学習へとつながるよう、児童に英語学習に向けてのモテイベーションを与えるような活動内容を理解し指導できるようにする。
 ・簡単な英語の歌やゲームを身に付ける。

3.
成績評価の方法および基準

 英語の小テスト(30%)、デモ授業に向けての指導案及びデモ授業(30%)、確認テスト(30%)、その他提出物(10%)

4.
教科書・参考書

 テキスト:『Hi,friends!1』 文部科学省
      『Hi,friends!2』 文部科学省
      『Bright and Early』 Junko Matsuzaki Carreira 南雲堂
 参考文献:『[小学校]英語活動ネタのタネ』 小泉清裕 アルク
      『テーマで学ぶ英語活動』 町田淳子 三友社出版
      『ダメな英語活動・よい英語活動』 渋谷徹 明治図書

5.
準備学修の内容

 ・日常生活で目にするもの(文具類、生活用品、動物、食品、スポーツ、遊び、など)や日常的な行動(走る、配る、集める、記入する、など)などを英語で表現できることが必須である。日々の生活において英語を意識し、自ら単語力をつけておくこと。
 ・英語での正確な指示や指導案作成のため、中学・高校レベルの基礎的な文法事項を復習すること。
 ・授業で指定された英語表現・英単語は必ず暗記し、小テストに備え英語力をあげること。

6.
その他履修上の注意事項

 有意義な「英語活動」を作り上げるのは、学生諸君である。授業では、多くの場面でグループワークを課すので、個人の取組みのみならず仲間との共同作業も必要である。受け身にならず、積極的に授業に参加することを強く望む。身体も心もフル活用し、子供を引き付ける術を身につけ、指導力もあり、かつ英語力もある指導者となることを目標に励んでもらいたい。この授業を機に、自分の英語に磨きをかける心構えは必要である。
実践的な場面に応じた練習も行うため、履修人数は最大30名とする。履修希望者が多い場合は初回授業で英語の小テスト(基本的な文法)を行い、履修の可否を決める。(履修者は即日に掲示発表)
 また、秋期「小学校・英語活動指導法」を履修することにより、春期に培ったものがより確かなものとして身につくはずである。秋期と合わせて履修することを強く勧める。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション
【第2回】
 世界の外国語学習事情・日本の小学校英語活動の背景と現状
 英語活動指導のポイント
【第3回】
 英語活動の留意点・MI(多重知能)理論とは?
 MIを使った活動の実践
 Classroom Englishを学ぶ
【第4回】
 TPRとは?・知っておきたい教授法
 TPRを使った活動の実践
 Classroom English 小テスト①
【第5回】
 基本的な指導手順・ゲームなどのactivities①
 「歌・チャンツ」を取り入れよう
【第6回】
 基本的な指導手順・ゲームなどのactivities②
 「歌・チャンツ」を取り入れよう
 Classroom English 小テスト②
【第7回】
 基本的な指導手順・ゲームなどのactivities③
 「ウオーミングアップ」に何をすれば?
 *確認テスト
【第8回】
 基本的な指導手順・ゲームなどのactivities④
 「ウオーミングアップ」を実践
【第9回】
 ゲーム、チャンツ、歌を取り込んだ授業展開を考える
 Classroom English 小テスト③
【第10回】
 デモ授業の準備・練習
【第11回】
 デモ授業の準備・練習
 Classroom English 小テスト④
【第12回】
 デモ授業 発表1
 フィードバック
【第13回】
 デモ授業 発表2
 フィードバック
【第14回】
 デモ授業 発表3
 フィードバック
 Classroom English 小テスト⑤
【第15回】
 まとめ