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授業の概要(ねらい) |
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児童サービスの最大の目的は,子どもたちに本と図書館の楽しみを伝えることにある。 乳幼児から児童・生徒(ヤングアダルト)まで, 及びその保護者を対象に,発達段階に応じた読書とその意義,絵本・児童文学・知識の本など様々な種類の資料の特色と選択,読み聞かせなどのサービス,図書館と本に関心を持ち親しんでもらうための企画, 及び, 児童図書館員の役割について学ぶ。 学習効果を高めるため,毎授業,グループ形式で読み聞かせとブックトークの実習, 催し物の企画書作成・発表,ディスカッションを取り入れて進める。 可能な範囲で,児童サービスの現場で活躍する図書館員や専門家をゲストに招請する。
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授業の到達目標 |
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1)乳幼児からヤングアダルトまでの発達段階における読書と図書館児童サービスの関係を理解する。 2)読み聞かせ及びブックトークの技術と選書の知識を修得する。 3)イベント企画のマネジメントと,企画書・チラシ制作技術を修得する。 4)最終課題として,全員が絵本・児童書のブックリスト(10冊,解題付)を作成し,合評会を行うことで,実践に即した選書と書誌解題の技術を習得する。
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成績評価の方法および基準 |
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毎授業におけるショートコメント(30%),グループワークと小レポート(40%),最終課題(30%)により総合的に評価する。 特段の理由なく授業回数(15回)のうち5回以上の欠席,指定期日までにレポートを提出しない場合,および,グループワークに主体的かつ積極的に参加していないと認められた場合は最終評価の対象から除外する。
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教科書・参考書 |
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参考書:堀川照代編著『児童サービス論』日本図書館協会, 2014 (JLA図書館情報学テキストシリーズⅢ 6) 東京子ども図書館編『絵本の庭へ 児童図書館基本蔵書目録1』東京子ども図書館,2012 「この本読んで!」編集部編『ひと目でわかるブックトーク』NPO読書サポート,2012 渡辺順子著『ことばの喜び・絵本の力-すずらん文庫35年の歩みから』萌文社,2008 代田知子著『読み聞かせわくわくハンドブック』一声社,2001 松岡享子著『えほんのせかいこどものせかい』日本エディタースクール出版部,1987
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準備学修の内容 |
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1)身近な公共図書館で,児童サービスに関わるブックリスト,イベントチラシ,資料の収集方針を入手しておくこと。 2)書店の児童書コーナーに足を運び,新刊書の動向を知ること。 3)授業期間中を通して,絵本・児童書を最低10冊読み,読書記録をつけること。 4)授業前半で,各自の幼少時から児童・生徒時代における読書,図書館利用の体験を発表してもらうので考えておくこと。
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その他履修上の注意事項 |
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1)第1回目の授業では,授業の進め方,グループ・ワークの編成法,成績評価方法などについて説明するので必ず出席すること。 2)グループ・ワークには欠席せず,積極的な参加をすること。 3)インターネットの活用ができること,WORD・EXCELで文書等の作成ができること,及び,Web File Serverを使用(授業資料のダウンロード,レポート等のアップロード)することができること,を最低条件とする。 4)授業に関する連絡手段としてメーリングリストを作成する。履修確定後速やかに登録すること。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | イントロダクション(何を学ぶのか,授業の進め方,成績評価方法など) 児童図書館員の役割と知識 | 【第2回】 | 子どもの発達段階と学習における読書の役割 読み聞かせの意義と方法 | 【第3回】 | 読み聞かせ実習(1) 児童資料の特色と選択(1)児童資料とは,絵本 | 【第4回】 | 読み聞かせ実習(2) 児童資料の特色と選択(2)創作児童文学 | 【第5回】 | 読み聞かせ実習(3) 児童資料の特色と選択(3)昔話 | 【第6回】 | 読み聞かせ実習(4) 児童資料の特色と選択(4)ノンフィクション,知識の本 | 【第7回】 | 読み聞かせ実習(5) 児童資料の収集とコレクションの形成 | 【第8回】 | 児童サービス業務(1)資料・情報提供 ブックトークの意義と方法 | 【第9回】 | ブックトーク実習(1) | 【第10回】 | ブックトーク実習(2) 児童サービス業務(2)集会・行事 | 【第11回】 | 児童サービス業務(3)イベント企画,広報 | 【第12回】 | 児童サービスのための施設と設備 | 【第13回】 | イベント企画発表・合評会 | 【第14回】 | 児童サービスの評価 | 【第15回】 | ブックリスト発表・合評会 *授業計画は学習進捗状況によって変更することがある。 |
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