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授業の概要(ねらい) |
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教育目標をより効果的に、そして具体的に実現するために、教育方法の充実は欠かせません。近年では学習者主体の教育実践がより重視されてきており、アクティブ・ラーニングという言葉が広く知られるようになるなど、教育方法への注目が集まってきているとともに、さらには、その助けとなるICT技術も充実してきています。 一方で、教育方法の充実のみに注目が集まり、教育目標や目的との接続性が薄れてしまい、学ぶ意義や方向性について見失うような局面も見受けられます。このことを踏まえて、本授業の最初の段階では教育目標と教育方法とを結びつけることのあり方や考え方について、「教育のデザイン」をキーワードにして学習します。 授業の中盤以降では、諸外国の取り組みや事例を交えながら、さまざまな教育方法の考え方や実践について取り扱っていきます。その後、プロジェクト学習などの具体的な方法を学びながら、自身が教育を実践していくための知識や技術を身につけ、それを実践するための計画の作成に取り組みます。 教育方法は、目的や時代によって求められるものが変化しています。教職における専門性の一つに「学び続けることができる」というキーワードが挙げられています。自身の教育方法に関する知識技術についても、今度どのように高め、改善していくことができるのかということについて、授業の後半で考えていきたいと思います。
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2. |
授業の到達目標 |
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私は、教育目標(教育のあり方)と結びついた教育方法(教育課程)のあり方について考えを述べることができます。 私は、学習者主体の教育実践に向けて、さまざま教育方法のあり方について理解し、その具体的な実践のあり方について論じることができます。 私は、将来の教育現場における教育実践について、教育方法の観点から具体的にデザインし、実践に移すための計画を作ることができます。 私は、自身の教員としての資質能力として、教育方法の開発と改善ための取り組みについて理解し、それを実践することができます。
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成績評価の方法および基準 |
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・毎授業にて、各回の理解度や関心意欲を測るためのリアクションシート等の提出課題を課す。この課題について評価し、全体の40%を配点する ・随時、授業内におけるミニプロジェクト課題を課す。この課題の成果について評価し、全体の30%を配点する ・授業最終段階において、全体の理解度や応用力を測るためのレポート課題を課す。この課題の成果について評価し、全体の30%を配点する ・上記の合計を100点満点に換算し、最終評定を行う。
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4. |
教科書・参考書 |
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本授業では特定の教科書は使用しません。 必要に応じて授業内で指示・提示します。
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5. |
準備学修の内容 |
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各回の授業終了時に、次回のテーマを提示し、そのテーマに対する予備学習を随時指示します。 授業内で、その学習内容を用いたディスカッションやワークショップなどを展開するなど、 その予備学習を活用した授業時間を設けます。
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その他履修上の注意事項 |
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教育とは、自ら考え主体的に取り組むことによってこそ成果を得ることができる営みです。 本授業では、そのことを授業の場で実践しながら体験的に学習する機会を設けます。 そのような場に積極的に参加してくれる方の参加を望みます。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | 教育における教育方法の果たす役割 | 【第2回】 | 教育目標と教育課程・カリキュラム | 【第3回】 | 学習者にとっての学びとは何か | 【第4回】 | 学習者を主体とした教育のデザイン | 【第5回】 | インストラクショナル・デザインの考え方 | 【第6回】 | 海外の教育にみる様々な教育方法 | 【第7回】 | オルタナティブ教育とは何か | 【第8回】 | 経験を主体とした学びにおける教育方法 | 【第9回】 | プロジェクト型学習の理論と実践 | 【第10回】 | アクティブ・ラーニングの理論と実践 | 【第11回】 | ICTを活用した教育方法 | 【第12回】 | 教育の情報化 | 【第13回】 | 教育方法と教育評価 | 【第14回】 | 教育方法とリフレクション | 【第15回】 | まとめと全体のふりかえり |
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