Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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エコビジネス概論 佐藤 宏樹
選択  2単位
【人間文化】 17-2-2120-3346-02A

1. 授業の概要(ねらい)

 エコビジネスの世界観を知る上での入門講義です。この講義ではこれからの経済に大きい影響を与えると予測されているエコビジネスのビジネスモデルの成り立ちや仕組み、また将来展望を体系的に学ぶとともに、近年注目を集めている新しい環境問題や新しいビジネスの観点からも考えていきます。
 日本経済の景気低迷が叫ばれる中、環境関連のビジネス(エコビジネス)は今後最も成長が期待できる発展途上の産業分野です。どのようなモデルがあって、なぜ成長が期待されているのか?それらを最新事例を交え解説していきます。
 環境というと自然環境のことのみを連想してしまいがちですが、たとえば生活環境や社会環境という言葉があるように、「環境」は人が生きる上で関わるさまざまなフィールドが対象となります。これらに関係するビジネスモデルにも触れていきたいと思います。
 また、授業内に数度、ゲストスピーカーをお招きしての講演を予定しています。日時や詳細についてはガイダンスの際にお知らせします。

2.
授業の到達目標

 本講義は「エコビジネス」をテーマに、社会問題に対して「興味」を持つきっかけを作り、「意識」を高め、受講生個々人が自らの「意見」を持つことを目的としています。

3.
成績評価の方法および基準

 授業貢献度、期末テスト、およびゲストスピーカーによる講演の際の感想レポートから相対的に評価します。

4.
教科書・参考書

 参考文献①:グリーンズ(2012)『ソーシャルデザイン(アイデアインクシリーズ)』朝日出版社
 参考文献②:グリーンズ(2013)『日本をソーシャルデザインする(アイデアインクシリーズ)』朝日出版社
 上記参考文献の他、必要な参考文献・資料は講義中にお伝えします。また興味のある事例についてWebや新聞、ニュースなどから情報として得ておいてください。

5.
準備学修の内容

 変化が激しいビジネスのため、最新事例をWebや新聞、ニュースなどから情報として得ておいてください。Webを調べることに抵抗がある方は、自分が普段使用している使い慣れたツール(Twitter、Facebook、スマホのアプリなど)なんでも構いません。大事なのはいかに関連する情報に触れているかです。さらに、興味を持った内容についてはより深く情報を集め、可能であれば関連する文献を読んでおくと良いです。

6.
その他履修上の注意事項

 知識や情報の習得だけを目的とするのではなく、環境をテーマにした様々な問題について興味を持ち、知識を深めることで自らの「考え」を持てようになることを目指しましょう。
 また、環境という視点で就職先や起業など、これからの進路を考えるきっかけとしてもらいたいと思います。
 *現在検討中トピック「地熱発電」「フードロス」「スマートシティ」と授業内容が入れ替わる可能性があります。
  その場合は授業にてお知らせいたします。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 なぜ“エコ”の視点が必要なのか?この授業の目的を考える ~イントロダクション~
【第2回】
 エネルギー源を何に依存するのか 〜100,000年先を見据えた視点とは〜
【第3回】
 地域の公害問題から世界の環境問題へ 〜エコビジネスが必要とされてきた歴史〜
【第4回】
 エコビジネスのキホンのキ 〜環境配慮型ビジネスにはどんなモデルがあるのか〜
【第5回】
 身近すぎて意外と知られていないその仕組み 〜太陽光エネルギー〜
【第6回】
 コスパ最高 なのに普及しないのはなぜ? 〜風力エネルギー〜
【第7回】
 ひとりひとりの行動がビジネスモデルの源泉 〜リサイクル、廃棄物処理技術〜
【第8回】
 日本も歩んだ産業発展への道 〜PM2.5 中国の実情から〜
【第9回】
 京都議定書をきっかけに始まった世界的協働の動き 〜国際排出量取引、カーボンオフセット〜
【第10回】
 新エネルギー源によって変わる世界の力関係 〜シェールガス・オイル、メタンハイドレート〜
【第11回】
 変わる農業 肉体労働から頭脳労働へ 〜スマートアグリカルチャー〜
【第12回】
 環境に接しない企業はない 非エコビジネス企業の2つ目の顔 〜マーケティングとブランディング〜
【第13回】
 特別講義 いま、企業に求められる自然環境への責任とは 〜CSR (coporate social responsibitity)〜 *SOMPOリスケアマネジメント株式会社よりゲストスピーカー
【第14回】
 ハードからソフトへ 変わりつつあるビジネスモデル 〜環境配慮型イベント、意識啓発活動〜
【第15回】
 自然に対する自分たちの在り方を考える 〜リフレクション〜