Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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現代経済の課題A I 大林 千一
選択  2単位
【経営】 17-1-1110-0672-21A

1. 授業の概要(ねらい)

 この授業では、日本が人口減少社会へ移行している中、社会・経済に大きな影響を与える日本の人口の動向とその構造・分布について学んでいきます。また、日本の人口の状況が社会・経済に及ぼす影響についても、考えていきます。授業は、人口動向や構造・分布を考える上での基礎となる、人口分析のための方法も習得しながら進めます。
 春期には、人口に関する基礎的な理論や方法を学びながら、日本人口の構造・動向や変化の要因、日本の将来推計人口について解説します。秋期には、春期の内容を受けて、地域人口と国内人口移動の分析のための基本的方法を学びながら、日本における人口の地域分布、地域人口や国内人口移動の動向について解説します。秋期にはさらに、人口の動向が社会・経済に及ぼす影響について考えていきます。

2.
授業の到達目標

 ①人口の構造・動向を分析するための基礎的な方法を理解し、それを実際のデータに応用できる。
 ②現実の日本の人口の構造・動向について、実証的なデータを基に理解を深める。
 ③将来人口推計の方法について、その考え方を理解する。

3.
成績評価の方法および基準

 授業で何回か提出してもらう授業の内容の理解を確認するための問題の解答状況が30%、期末の試験が70%の割合で評価します。

4.
教科書・参考書

 プリントを配付またはLMSに掲載します。参考書は授業の中で随時紹介しますが、とりあえず以下をあげておきます。
 ・河野稠果『人口学への招待』(中公新書)

5.
準備学修の内容

 授業で随時課す演習問題、課題などに取り組むようにしてください。また、毎回の授業内容を十分に復習しておいてください。

6.
その他履修上の注意事項

 予備知識は特に必要としません。前の回の授業内容を理解していないと次の回の授業が分からなる場合が多いので、確実に出席するようにしてください。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 講義の内容・計画、人口動向と社会・経済
【第2回】
 総人口の変動の分析方法
【第3回】
 日本の総人口の長期的推移 ― 人口減少社会への転換
【第4回】
 人口の基本的構造としての男女・年齢構造とその分析方法
【第5回】
 日本の人口の男女・年齢構造の推移と現状 ― 急速な高齢化
【第6回】
 人口変動の要因 ― 出生、死亡、人口移動
【第7回】
 人口分析のための資料としての人口統計について
【第8回】
 人口分析において基本的ないくつかの概念 ― 発生率と人年、期間観察とコウホート観察など
【第9回】
 死亡と生命表の分析
【第10回】
 日本人口の長寿化
【第11回】
 結婚と出生の分析方法、人口再生産指標と静止人口モデル、安定人口モデル
【第12回】
 日本における少子化とその要因
【第13回】
 日本における国際人口移動と外国人人口
【第14回】
 将来人口の推計の方法と国立社会保障・人口問題研究所の将来人口推計推計
【第15回】
 春期のまとめと試験