Web Syllabus(講義概要)

　前期のインド経済論Ⅰに続き、南アジア随一の国土面積と世界第二位の人口を有するインド経済の多面的な理解を試みます。皆さんはインドについてどれ位知っていますか。どうしてスズキは30年以上も昔にインド進出を決断したのか？ どうしてインド独立を目指した二人のインド人武闘派志士が東京都内に埋葬されているのか？ そんな質問にお答えします。更には、インド経済を、インドの主要産業である自動車・IT・医薬品という分野から捉えて今後の動向を占い、加えて、財閥という特殊な産業エンジンにも目を向けます。そして、今日の良好な日印関係の基礎となった、歴史上の両国間の政治や経済における主要な出来事も取り上げます。同時に、前期講義でカバーしたインドの歴史・文化・地理・政治・宗教などにも適宜触れ、それらの相関関係を踏まえながら、多様性に満ちたインドという国家と経済を多元的に捉え、スライドも多用して一つの地域として総合的に理解することを課題とします。

　・インドに関する基礎的な知識を総合的に習得し、その独自性・異質性を積極的に理解した上で、自らの多面的で開放的な国際性を身に付ける。
　・インドという窓を通して世界や日本を観察し、多面的な比較が出来る。

　中間試験30％、小テスト15％、期末試験40％、授業態度15％で成績評価を行います。

　テキストとしては配布プリントを使用、参考書は適宜講義で指示します。同時に日本経済新聞を常時参考に使用、時に英文資料の使用を考慮しています。

　インドを巡っては常時多くの報道がなされています。学生はメディアを通じてインド関連情報をチェックした上で講義に臨んで下さい。こちらからも適宜、有用な資料を提示します。又、授業冒頭で前回の振り返りを実施したり、復習テストを行いますので、授業の復習に加えて、重要事項については追加で自主的に研究することを推奨します。

　未知なるもの、自分の常識や日常と異なるものに対して積極的に興味を示し、学問として取り組むと同時に、自らの将来の生き方・職業に繋げる、柔軟で開放的な発想を持った学生の参加を期待します。