Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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日本の産業 I 並河 良一
選択必修  2単位
【経済】 17-1-1110-3746-33A

1. 授業の概要(ねらい)

 日本の産業の概況を、わかりやすく業種別に説明する。「産業」とは何かがわからない学生にも理解できるように説明し、日本の産業IIを受講するための基礎知識を提供する。
 産業とは、企業の集団及びその活動のことである。産業は、社会の中で富を生み出す源泉であり、学生の就職先でもある。しかし、多くの学生の知識は、スーパーマーケット、コンビニ店で見る商品を作っている産業、テレビのCMで見る産業に関することに限られている。
 本授業では、製造業、サービス産業に焦点を当てて、産業構造(どのような種類(業種)があり、各業種は何をしているのか)、産業組織(業種の中にどのような企業があるのか、企業間の力関係はどうなっているのか)、産業政策(各業種はどのような問題を抱えているのか、その問題をどう解決するのか)を説明する。なお、特殊な産業である「農業」は、「日本の産業Ⅱ」で扱う。

2.
授業の到達目標

 (1)多種多様な業種について、その特性、構成企業についての知識を習得する。
 (2)産業を理解するための基礎知識を習得する。
 (3)社会の中における産業の役割を理解する。
 (4)現実の産業の動きを通して、実態経済を理解する。

3.
成績評価の方法および基準

 定期試験による、平常点を加点する。(100%)

4.
教科書・参考書

 テキストは使わず、パワーポイントを中心に説明する。必要に応じて、プリントを配布する。参考文献は、授業の中で適宜紹介する。

5.
準備学修の内容

 授業の中で、産業に関連する経済・ビジネスニュースを採りあげて説明するので、各種メディアの日々の経済・ビジネスニュースをチェックする習慣をつけること。とくに、日本経済新聞は購読し、常時チェックすることが望ましい。

6.
その他履修上の注意事項

 私語、スマートフォンの使用、熟眠は認められない。
 授業は、知識を得るだけの場ではない。講義を聞き、自ら考え、経済・社会の事象についての見方、考え方を確立してほしい。
 パワーポイントを見て、話を聞いて、その要点をノートするという能力を涵養すること。実社会に出れば、必須の能力である。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクション。産業とは何か。産業構造、産業組織、産業政策の概念。
 (注:【第2回】以降は、学習の進捗状況、学生の理解の程度などにより、採りあげる内容・説明の順番を適宜変更する。)
【第2回】
 個別業種の動向:(1) 建設(主な業種は、ゼネコン、エンジニアリング)、(2)住宅(工業生産住宅、住宅設備)、(3)工事(電気工事)
【第3回】
 個別業種の動向:(4)食品・飲料(製粉、ビール、飲料、食肉加工、乳製品、菓子、パン、調味料、油脂、たばこ)
【第4回】
 個別業種の動向:(4)食品・飲料・たばこ(前回の続き)、(5)外食産業
【第5回】
 個別業種の動向:(6)化学(石油化学、プラスチックス、化学肥料、化学繊維、ファインケミカル、タイヤ・ゴム)
【第6回】
 個別業種の動向:(7)医薬品・化粧品、(8)繊維(紡績、衣服・繊維、アパレル・ファッション)、(9)窯業(セメント、ガラス、セラミックス)、(10)紙パルプ
【第7回】
 個別業種の動向: (11)鉄鋼、(12)非鉄金属(アルミニウム)、(13)電線
【第8回】
 個別業種の動向:(14)機械(農業機械、建設機械、産業機械、民生用機械、工作機械)、(15)精密機械(計測器、医療)
【第9回】
 個別業種の動向:(16)電子・電気機械(発電用機器、家電、情報・通信機器、電子デバイス)、(17)輸送機械(自動車、自動車部品、二輪車、造船、航空機)
【第10回】
 個別業種の動向:(18) 運輸(鉄道、陸運、海運、空輸、旅行代理、倉庫)
【第11回】
 個別業種の動向:(19)マスコミ・広告(出版、テレビ局、新聞、広告代理)、(20) 不動産(都市開発、不動産賃貸、不動産仲介)
【第12回】
 個別業種の動向:(21)流通(小売り、卸)、(22)商社(総合商社、専門商社)
【第13回】
 個別業種の動向:(23)エネルギー(電力、都市ガス、石油)
【第14回】
 その他の業種の動向:(24)観光(ホテル・旅館、テーマパーク)、(25)生活用品(楽器、玩具、文房具、家具)、(26)情報通信(固定電気通信、移動電気通信)、(27)ソフトウエア、(28)情報サービス、(29)教育、(30)人材派遣など
【第15回】
 総括:日本経済のなかでの各業種の機能、働く場としての企業・産業