Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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日本の時事経済 I 和田 肇
選択必修  2単位
【経済】 17-1-1110-4147-19A

1. 授業の概要(ねらい)

 日本経済入門Ⅰでは、戦後70年の日本経済の歴史を辿ったうえで、日本経済を理解するうえで欠かせない基本的な統計を最新データを中心に学習する。
 ①戦後日本の復興から「失われた20年」まで。
  高度成長期、バブルとその崩壊、デフレーション
 ②基本的な経済統計のデータを読む。
 国民経済計算(GDP統計)の具体的な内容と経済構造の変化、世界経済における日本の位置(主要な国際比較、日本の国際収支統計にみる経済構造の変化(経常収支と金融収支、それぞれの内訳の特徴)、日本の景気循環と現在の景気(内閣府・景気動向指数や日銀・短観など)

2.
授業の到達目標

 ①日本経済の現実を知ることにより、ミクロ経済学、マクロ経済学などの理論の重要性・関連性を認識できるようになること。
 ②新聞や経済雑誌を理解できるようになること。
 ③政治経済的議論を客観的に評価し、選挙権を有する良識的な社会人になるための準備をすること。
 ④今後の日本経済を見通せるようになること。

3.
成績評価の方法および基準

 期中に2回行うLMS(Lerning Management System)小テストの累計点と期末LMSテスト点数の割合を60:40とする。原則として60点以上を合格とする。ポータルサイトにある「LMSハンドブック(学生用)」を確認のうえ受験すること。

4.
教科書・参考書

 参考文献:
  金森久雄・大守隆編 『日本経済読本 第20版』東洋経済新報社、2016年。
  小峰隆夫・村田啓子 『最新 日本経済入門 第5版』日本評論社、2016年。
  三橋規宏・内田茂男・池田吉紀 『新・日本経済入門』日本経済新聞出版社、2015年。
  吉川洋 『デフレーション』日本経済新聞出版社、2013年。
  グレゴリー・マンキュー 『経済学 Ⅰ ミクロ編』第3版、東洋経済新報社、2013年。
  グレゴリー・マンキュー 『経済学 Ⅱ マクロ編』第3版、東洋経済新報社、2014年。
  日本経済新聞社 『Q&A 日本経済のニュースがわかる! 2017年版』、2016年9月。
 なお、参考文献の内容は、統計データやその解釈を最新のものにアップデートしたうえで、毎回配布するレジュメに盛り込みますので、購入する必要はありません。

5.
準備学修の内容

 予習は参考文献の該当箇所に目を通しておくことが望ましい。小テストや期末テスト前に十分復習したうえで、LMSの「開始」をクリックすること。小テストで出題された問題は期末テストでも類似問題が出題される。したがって、小テストで不正解だった部分は、再復習のために活用し、レジュメや参考文献で理解を徹底すること。なお不明な点は周囲の学生や教員とのコミュニケーションを活発に行うよう心掛けること。

6.
その他履修上の注意事項

 日本経済論については、理論経済学の定番(例えばミクロ経済学、マクロ経済学)などに比べ、随時解釈が分かれてきます。それは新聞記事(例えば日本経済新聞の「経済教室」や政治的議論)も論者によって大きく異なっていることからも分かります。それらの中で、できるだけブレない本質的な部分、かつ最新の情報に基づく講義を行うべく、毎回レジュメを配布します。配布資料に関する講義後の質問・意見は大歓迎です。

7.
各回の授業内容
【第1回】
①イントロダクション、戦後日本経済の概略
【第2回】
②戦後復興期、高度成長期の前半
【第3回】
③高度成長期の後半、金利と為替相場
【第4回】
④安定成長期、バブル景気、「失われた20年」
【第5回】
⑤デフレーション(前半)
【第6回】
⑥デフレーション(後半)
 ・・・・第1回LMS小テスト(範囲①~⑥、10問40分、4日間)
【第7回】
⑦第1回LMS小テストの解説・回答
【第8回】
⑧国民経済計算(GDP統計、前半)統計の概要、実質と名目
【第9回】
⑨国民経済計算(GDP統計、後半)三面等価、経済構造の変化
【第10回】
⑩主な国際比較:IMF統計、一人当たり・購買力平価での評価、国際競争力ランキング
【第11回】
⑪日本の国際収支:経常収支と金融収支
【第12回】
⑫日本の景気循環:景気動向指数とGDPギャップ(需給ギャップ)
 ・・・・第2回LMS小テスト(範囲⑧~⑫、10問40分、4日間)
【第13回】
⑬第2回LMS小テストの解説・回答
【第14回】
⑭今の日本の景気:日銀・短観と景気ウォッチャー調査
【第15回】
⑮日本の財政:財政収支と基礎的財政収支(PB)、内閣府PB見通し、「骨太の方針」
 ・・・・期末LMSテスト(範囲①~⑮、20問60分、4日間)