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授業の概要(ねらい) |
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開発経済学は途上国を対象とし、経済成長論や発展論といった経済理論、投資・貿易の経済効果や貧困指数の計測といったデータ分析、そして一村一品運動や農村のコミュニティ調査といったフィールドワークを通じて、途上国の経済発展を研究し、先進国と途上国の調和(Win-Win“ウイン・ウイン”)がとれた共存の道を探求する学問である。 開発経済学で大切なことは、経済理論、データ分析、そしてフィールド調査等のどのようなアプローチを取るにせよ、現場をしっかり見て考えることである。地球の人口の約3/4以上が途上国の人々である。必然的に、これら途上国が直面している課題を知るには、読まなければならない文献の量も多くなる。本授業ではアメリカなどの海外の大学生に比較的よく読まれている「トダロとスミスの開発経済学」(マイケル・P. トダロ、ステファン・C. スミス著)の「前半」、そして外務省他の関連機関による開発経済学の情報を参照し講義する。
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2. |
授業の到達目標 |
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開発経済学で肝要なことは、持続可能な開発の在り方を、途上国の人々と一緒に考え、気候変動をはじめとする地球規模の課題に目を向けることである。地球上の全ての人々が豊かになればそれに越したことはないが、食糧供給量の制約の下で、果たして可能であるか否か。逆に、日本をはじめとする先進国で、食糧が無駄に消費されているとすれば、日本でも途上国の支援が出来る方法が見つかるかもしれない。諸君には、個々の立場から、途上国(地球上)の人々と共存できるには、何ができるかを考察し、自分なりの意見が言えるようになってもらいたい。
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成績評価の方法および基準 |
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成績は平常点(授業貢献や提出物:40%)と期末評価(レポートもしくは期末試験:60%)の結果により、総合的に評価する。詳細は、最初の講義で説明する。
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教科書・参考書 |
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授業ではハンドアウト(プリント)を配布予定。 サブテキスト Michael P Todaro, Stephen Smith, Economic Development, Pearson Education Limited; 12th,2015.日本語訳は(原著第10版)マイケル・P. トダロ、ステファン・C. スミス著『トダロとスミスの開発経済学』,ピアソン桐原,2010 参考文献 (開発経済学の理論) 黒崎卓・山形辰史(2003)『開発経済学-貧困削減へのアプローチ』日本評論社 速水佑次郎(2000)『開発経済学-諸国民の貧困と富』創文社 二神 孝一(2012)『動学マクロ経済学:成長理論の発展』日本評論社 ロバート・M. ソロー,福岡 正夫訳 (2000)『成長理論』,岩波書店 R.J. バロー, X. サラ‐イ‐マーティン, 大住 圭介訳(2006)『内生的経済成長論』,九州大学出版会,全2巻 (応用研究、政策提言他) ジョセフ・S・ナイ・ジュニア、ディヴィッド・A・ウェルチ(2013)『国際紛争』,有斐閣 高梨 和紘編著(2005)『開発経済学-貧困削減から持続的発展へ』慶應義塾大学出版会 トマ・ピケティ(2014)『21世紀の資本』,みすず書房 Web page of Professor Stephen C. Smith http://www.gwu.edu/~iiep/about/faculty/ssmith/
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準備学修の内容 |
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日々から時事問題に目を通し、世界経済、開発途上国の事例に関する情報収集をしておくこと。その上で、授業では開発経済学分野の実学とは何かを考えてほしい。
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その他履修上の注意事項 |
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授業前にしっかりと授業で指定する文献を読んでおくこと。訪れたい途上国が見つかれば、さらに開発経済学が好きになれると思う。一度も休まない意志を持つ学生の受講を期待する。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | はじめに:開発経済学へのいざない | 【第2回】 | 経済学、制度、開発:地球規模の展望(I) | 【第3回】 | 経済学、制度、開発:地球規模の展望(II) | 【第4回】 | 経済発展の比較分析(I) | 【第5回】 | 経済発展の比較分析(II) | 【第6回】 | 経済成長と開発の古典的理論(I) | 【第7回】 | 経済成長と開発の古典的理論(II) | 【第8回】 | 開発と低開発の現代モデル(I) | 【第9回】 | 開発と低開発の現代モデル(II) | 【第10回】 | 貧困、不平等とそして開発(I) | 【第11回】 | 貧困、不平等とそして開発(II) | 【第12回】 | 人口増加と経済開発:原因、結果および論争(I) | 【第13回】 | 人口増加と経済開発:原因、結果および論争(II) | 【第14回】 | 議論・意見交換 :開発経済学の展望と課題 | 【第15回】 | まとめ |
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