1. |
授業の概要(ねらい) |
|
激しい国際競争にさらされる現代の企業にとって、人的資源管理(人事管理)は企業の盛衰を左右するものになっています。企業が成長できるかどうかは、どれだけ優秀な人材を確保し、育成するかにかかっているのです。どの国でも、生き残ろうとする企業は、人的資源管理に必死に取り組んでいます。 皆さんも、就職活動で企業の採用管理に接することになります。採用に続いて、研修をうけ、給料をもらい、仕事を行い、やがて様々な仕事を経験し、部下を持つようになる。転職しなければ、定年まで会社で働き続けます。これらすべては、人的資源管理が扱う領域です。 この授業では、日本企業の人的資源管理の特徴を明らかにしていきたいと思いますが、そのために比較の対象として合衆国の企業を選び、合衆国の人的資源管理と日本の人的資源管理のどこが違うのかに注目します。現状の理解が目的ですが、そのために歴史的アプローチを重視します。 合衆国の人的資源管理の教科書では労使関係にあまり触れませんが、日本の大企業では会社と労働組合との間の労使関係が人的資源管理にとって重要です。この授業では労使関係(集団的労使関係)についても考えます。
|
2. |
授業の到達目標 |
|
日本の人的資源管理がどのような特徴を持っているのかを理解してもらうのが授業の狙いです。聞きなれない言葉や、すぐには分からない考え方を紹介しますが、授業の最後にはそうした言葉や考えに違和感を感じることがないようにしたいと思います。
|
3. |
成績評価の方法および基準 |
|
最後に行う試験の比重は大きいですが、それは授業への出席が前提です。状況を見て、途中で小テストやレポートを課すかもしれません。
|
4. |
教科書・参考書 |
|
とくにテキストは用いません。参考文献はその都度指示します。
|
5. |
準備学修の内容 |
|
授業で用いるパワーポイントの概要を事前に配布しますから、それで予習・復習を行ってください。また新聞などを通じて企業の活動に関心を持ってもらいたいと思います。
|
6. |
その他履修上の注意事項 |
|
授業への出席はとても重要です。パワーポイントを使用しますが、極力ノートを取ってください。授業中の私語、スマートフォンの使用は厳禁です。
|
7. |
各回の授業内容 |
|
【第1回】 | 働き方の改革など、いま人的資源管理で起きていることを学ぶ。 | 【第2回】 | 女性の仕事を取り上げて、いま人的資源管理で起きていることを学ぶ | 【第3回】 | 人的資源管理を取り巻く制度について学ぶ | 【第4回】 | 科学的管理法について学ぶ | 【第5回】 | 合衆国における職務分析と日本の職能資格を比較する | 【第6回】 | 人間関係学派について学ぶ | 【第7回】 | フレキシビリティについて学ぶ | 【第8回】 | 新しい人的資源管理の在り方を学ぶ | 【第9回】 | 日本での科学的管理法の導入について学ぶ | 【第10回】 | 日本の人的資源管理と合衆国の人的資源管理を比較して、それぞれの特徴を理解する | 【第11回】 | トヨタの生産方式とは何かを学ぶ | 【第12回】 | トヨタの生産方式がどのような人的資源管理と結びついているのかを学ぶ | 【第13回】 | 欧米の例を参考にして、集団的労使関係とは何かを考える | 【第14回】 | 日本の集団的労使関係について学ぶ | 【第15回】 | まとめと最終試験 |
|