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授業の概要(ねらい) |
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1996年に始ったの日本の金融ビッグバンは、同時進行で起きた大銀行の破綻と連動しながら、金融システムや証券市場改革の開始のゴングとなった。金融や資本市場のグローバル化で、証券市場はそれ以前と連続性が途切れたかのように変貌している。証券会社の業務や取り扱い商品も大きく変化している。一方、銀行においても証券商品の取り扱いが開始された。 日本の金融市場は我が国の宿痾ともいうべき、預金偏重と間接金融から脱却する機会をうかがっている。2006年に成立した「金融商品取引法」は、グローバル化や自己責任をベースに、そのための土俵作りがなされたことになる。 豊かな個人金融資産を抱えた我が国を、新しい社会に誘う道具立てが、「証券」「証券市場」という事になろう。 たとえれば、「証券」が将棋のコマであり、「証券市場」が将棋盤ということも出来よう。 君たち時代は、確定給付年金から、いわゆる日本版401(k)という確定拠出型年金の時代だ。 最も卑近に言い換えれば、「証券」「証券市場」の理解がなければ自分の年金運用もままならない時代となっている。この講義は、「難しいものを分かりやすく、複雑なことを簡単に、楽しく、役に立つ」をモットーに話をすすめる。
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授業の到達目標 |
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(1)社会に対する関心の向上 (2)基礎学力の向上(経済・社会・企業の動向をみる力を養う) (3)明日から企業人として、社会に出ても直ちに同化出来る知恵と教養を磨く (4)具体的には、経済紙が報道する事象に対してつぶさに理解が出来、場合によって自らの意見を述べることも出来る人材をつくる。 (5)大学や企業や社会に対して望郷心を持つ人材をつくる。
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成績評価の方法および基準 |
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中間試験および期末試験の結果 講義に対する参加態度 課題提出状況
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教科書・参考書 |
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適宜プリントを配布する。 『図説 日本の証券市場』日本証券経済研究所版 を参考書としてあげておく。 『日経新聞が読める本』山本博幸著 ISBN978-4-7993-1849-2 ディスカヴァー・トゥエンティワン社版 月刊文芸春秋、日本経済新聞など。その他、期中に紹介する。
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準備学修の内容 |
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日刊紙を熟読すること
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その他履修上の注意事項 |
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適宜伝達する
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | ガイダンス | 【第2回】 | 金融の知識 | 【第3回】 | 金融市場 | 【第4回】 | 直接金融と間接金融 | 【第5回】 | 金利 | 【第6回】 | 証券市場のあゆみ | 【第7回】 | 日本の金融市場改革 | 【第8回】 | 中締め | 【第9回】 | 海外の金融・証券市場 | 【第10回】 | 発行市場と流通市場 | 【第11回】 | 証券の発行形態 | 【第12回】 | 株式の発行市場と流通市場 | 【第13回】 | 債券の発行市場と流通市場 | 【第14回】 | 総括 | 【第15回】 | 証券会社について |
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