Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
政治学特講C 井川 博
選択  2単位
【法律】 17-1-1210-4647-23A

1. 授業の概要(ねらい)

 世界では、グローバル化が進展し、貧富の格差拡大、地域紛争の発生、地球環境の悪化など多くの地球的な課題が生じている。一方、日本では、人口減少が予想される中で、地域の活性化や少子高齢化などの問題が大きな課題となっている。これまで以上に、政治の力が重要となる時代を迎えているといえる。
 そこで、現代政治論Ⅰでは、現代政治学の基礎を学ぶとともに、現代政治が抱える問題の理解に役立つ知識を得ることを目指している。授業では、政治とは何か、政治世界の多様性などについて学んだ上で、政治体制、政治と経済、政治制度と政治過程、公共政策、政党、政治意識など、政治学の主要な領域について講義する。また、現代の国際政治や地球環境破壊の問題、政治学の歴史についても学ぶこととする。

2.
授業の到達目標

 ①現代政治学の基礎的な概念、理論について理解できる。
 ②現代政治の状況、重要な問題について基礎的な知識を修得する。
 ③政治に関する新聞記事を理解できる(興味持って読むことができる。)。

3.
成績評価の方法および基準

 学期末試験(70%)、レポート又は小テスト(30%)を基本とし、これに平常点を加味して判定する。

4.
教科書・参考書

 教科書:加茂利男・大西仁・石田徹・伊藤恭彦著『現代政治学[第4版]』(有斐閣、2012年)
 参考書:参考書、参考文献については、適宜授業の中で紹介する。

5.
準備学修の内容

 ①各回の授業内容に関する教科書の該当部分を事前に読み、重要な用語(キーワード)の意味等を理解しておくこと。
 ②新聞に目を通し、出来るだけ授業(政治)に関係する記事を読んでおくこと。

6.
その他履修上の注意事項

 ①講義では、レジメを配付する予定である。
 ②講義の内容を、レジメ、教科書で確認し、復習すること。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 「現代政治論Ⅰ」の授業の進め方を説明するとともに、政治学の位置や役割について学ぶ。
【第2回】
 「政治とは何か」について説明し、アクター、権力、リーダーシップなどについて学ぶ。
【第3回】
 多様な政治の世界、変容する国際政治について学ぶ。
【第4回】
 政治体制とその変動、自由民主主義体制とその分類について学ぶ。
【第5回】
 非自由民主主義体制とその変動、インターナショナル・レジーム(国際体制)について学ぶ。
【第6回】
 政治と経済の関係、福祉国家の発展について学ぶ。
【第7回】
 福祉国家の危機と再編、グローバル時代の国際政治経済について学ぶ。
【第8回】
 議会、内閣などの政治制度と選挙、利益代表による政治過程について学ぶ。
【第9回】
 政治の出力(アウトプット)である政策と政策過程及び政策の執行主体である行政について学ぶ。
【第10回】
 政党とは何か。現代におけるその役割と問題点について学ぶ。
【第11回】
 政治意識、政治文化、イデオロギーを軸に、政治に対する人間の意識の問題について学ぶ。
【第12回】
 近代の国際体系の成立と崩壊、冷戦期及び冷戦後の国際政治の状況と課題について学ぶ。
【第13回】
 核兵器、飢餓、地球環境などのグローバル・プロブレマティーク(地球的問題群)について学ぶ。
【第14回】
 20世紀以降の政治学を中心に、政治学の流れについて学ぶ。
【第15回】
 講義のまとめと質疑、意見交換を行う。