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授業の概要(ねらい) |
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第二次大戦後の現代ドイツ経済史。講義では東西ドイツ分断のなかでの西ドイツ経済時代の戦後復興、経済の奇跡と形容される驚異的な産業再生から一転して石油危機局面で経済変調に陥り、1990年10月の東西ドイツ統一によるドイツ経済の再登場のなかでの「病める経済」に呻吟する2000年代前半を経て一応の復調を果たす現況を説明する。ヨーロッパ経済統合ないしEU経済の基軸に位置しながらドイツ経済がどのような発展軌跡を描いたかを辿る。
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授業の到達目標 |
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戦後復興、経済の奇跡、経済変調、「復調」の展開過程を系統的に理解し、現代ドイツ経済の発展軌跡と内包する問題点を具体的に把握する。
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成績評価の方法および基準 |
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試験(80%)と授業への熱意(20%)による総合評価。
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教科書・参考書 |
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教科書は古内博行『現代ドイツ経済の歴史』東京大学出版会、2007年(4,104円)を用いる。
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準備学修の内容 |
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講義では毎回レジュメを配布する。また講義開始時に講義概要のレジュメをも配る。レジュメごとに丹念に復習してください。
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その他履修上の注意事項 |
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ヨーロッパ経済は日本経済やアメリカ経済に比較してメディアなどで取り上げられることが少なく、相対的に地味です。これはドイツ経済でもさほど変わりません。しかし、なお余燼燻るユーロ危機のなかで危機打開の命綱になっているドイツ経済の動向を探ることは現代世界経済を理解するうえで重要です。この点を考えてください。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | ガイダンス(授業案内) | 【第2回】 | ドイツ占領とドル条項 | 【第3回】 | ドル条項とマーシャル・プラン | 【第4回】 | 西ドイツ経済の復興と「経済の奇跡」 | 【第5回】 | EEC加盟と西ドイツ経済のジレンマ | 【第6回】 | マルク切り上げと1960年代前半の経済動向 | 【第7回】 | 1965年景気過熱と「転型期」 | 【第8回】 | 1966/67年不況の発生とその形態的特質 | 【第9回】 | 経済安定・成長促進法と総体的誘導政策 | 【第10回】 | 1974/75年不況とその原因 | 【第11回】 | 高成長の反転と経済変調の始まり | 【第12回】 | 1981/82年不況とSPDの政治的凋落 | 【第13回】 | 1992/93年不況とその後の超低成長 | 【第14回】 | ドイツ経済の現況 | 【第15回】 | 試験 |
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