医用画像処理学Medical Image Processing
科目責任者徳森謙二教員紹介
担当者徳森謙二教員紹介, 前畑京介教員紹介, 関川祐矢教員紹介
標準履修年次・単位数・必修選択別2年・前期 (2単位・必修) [診療放射線学科]
科目ナンバー4D211

授業の概要(ねらい)

 コンピュータとネットワーク技術の進歩により、現在ではほとんどの医用画像がディジタル画像に移行しており、画像検査におけるディジタル画像の重要性は極めて重要になっています。したがって、ディジタル医用画像の基本概念を理解し、画像診断に有用な画像処理技術を修得することは臨床における診療放射線技師にとって必須なことです。また、画像処理の知識を実践できることは新たな画像検査法を開発する可能性にもつながります。本講義では、医用画像の標準形式を理解し、基本的な画像処理技術について学修します。また、ここで学んだ画像処理技術は、「医用画像処理学実習」で実践するための基礎となります。
 本科目には、実務経験のある教員が担当する授業が含まれます。担当教員は、診療放射線技師として臨床経験があり、その実務経験による知識をもとに解説し、議論等を行います。

授業の到達目標

【ディプロマ・ポリシーとの関連:①・②】
1. ディジタル画像における標本化と量子化を説明できる。
2. 医用画像の標準形式(DICOM)について説明できる。
3. 画像の平滑化について説明できる。
4. 画像のエッジ強調処理について説明できる。
5. ボケマスク処理について説明できる。
6. エネルギーサブトラクション処理について説明できる。
7. 経時的サブトラクション処理について説明できる。
8. コンピュータ支援診断(CAD)の概略について説明できる。

授業内容

授業内容担当者
第1回授業ガイダンス
アナログ量とディジタル量の違いを理解する。
・ ディジタル画像の特徴を理解する。・ 標本化と量子化を理解する。
・ 量子化において、量子化間、量子化誤差を理解し、階調、グレーレベル、画素値、ピクセル値等の言葉を理解する。
以上の事を中心に解説を行う。
徳森謙二
前畑京介
第2回画像のディジタルパラメータと画質
・ 画素、アパーチャ効果、サンプリング格子の意味を理解する。
・ 標本化と解像特性の関係を理解する。
・ナイキスト周波数について理解する。
・ モアレの意味を理解する。
・ 量子化による偽輪郭と量子化雑音を理解する。
以上の事を中心に解説を行う。
徳森謙二
前畑京介
第3回ディジタル医用画像の標準形式(DICOM)
・ PACS,RIS,HISの略語を理解する。・ モダリティ、ベンダー、サーバ等を理解する。
・ オブジェクト指向を理解する。・ 適合性の宣言を理解する。
以上の事を中心に解説を行う。
徳森謙二
前畑京介
第4回画像の平滑化
・ 畳込みの原理(コンボリューション)を理解する。・ 空間フィルタリングの原理を理解する。
・ 平滑化フィルタとして、移動平均、加重平均、ガウシャン、メディアンフィルタを理解する。
以上の事を中心に解説を行う。
徳森謙二
前畑京介
第5回画像のエッジ強調
・ エッジ検出フィルタの原理を理解する。
・ 線検出フィルタの原理を理解する。
以上の事を中心に解説を行う。
徳森謙二
前畑京介
第6回空間周波数フィルタ
・ 実空間と周波数空間の違いを理解する。・ フーリエ変換と逆フーリエ変換を理解する。
・ 低域通過フィルタ、高域通過フィルタ、帯域通過フィルタの違いを理解する。
以上の事を中心に解説を行う。
徳森謙二
前畑京介
第7回第1回~第6回の講義内容の到達度確認徳森謙二
前畑京介
第8回画像の階調処理(濃度階調変換処理)
・ ウインドーイングの原理を理解する。・ DR(ダイナミックレンジ)圧縮の原理を理解する。
・ ヒストグラム平滑化を理解する。
以上の事を中心に解説を行う。
徳森謙二
関川祐矢
第9回画像の鮮鋭化処理(ボケマスク処理)
・ 重み係数の意味を理解する。・ マスクサイズの影響を理解する。
・ 選択的周波数強調の意味を理解する。
以上の事を中心に解説を行う。
徳森謙二
関川祐矢
第10回エネルギーサブトラクション
・ サブトラクションの意味を理解する。・ エネルギーサブトラクションの原理を理解する。
・ エネルギーサブトラクションの撮影方法を理解する。
以上の事を中心に解説を行う。
徳森謙二
関川祐矢
第11回経時的サブトラクション
・ サブトラクションの意味を理解する。・ 画像の変形の必要性について理解する。
・ テンプレートマッチングの原理を理解する。
以上の事を中心に解説を行う。
徳森謙二
関川祐矢
第12回第8回~第11回の講義内容の到達度確認徳森謙二
関川祐矢
第13回しきい値処理と特徴量抽出
・ しきい値の意味を理解する。
・ 固定しきい値処理、パーセンタイル法、判別分析法の違いを理解する。
・ しきい値処理による病巣陰影のセグメンテーションを理解する。
以上の事を中心に解説を行う。
徳森謙二
関川祐矢
第14回モルフォロジカルフィルタ
・ 膨張処理(dilation)を理解する。・ 収縮処理(erosion)を理解する。
・ オープニング処理について理解する。・ クロージング処理について理解する。
以上の事を中心に解説を行う。
徳森謙二
関川祐矢
第15回コンピュータ支援診断の意味を理解する。
・ 乳房X線写真のコンピュータ診断支援について理解する。
・ 胸部単純X線写真のコンピュータ診断支援について理解する。
・ 機械学習(人工知能)、特にニューラルネットワークの概要について理解する。
以上の事を中心に解説を行う。
徳森謙二
関川祐矢

成績評価の方法および基準

総合演習の結果および定期試験から評価する。
評価の基準としては、総合演習を30%と定期試験を70%の割合で合算し、合計点60%以上を合格とする。但し、各総合演習で原則として60%以上の成績を必要とする。
総合演習に対して、講義の中で解説等のフィードバックを行う。

準備学修(予習・復習等)の具体的な内容およびそれに必要な時間

【事前学習】
次回の講義内容に対応する教科書の範囲をよく読み、不明な専門用語等について予め調べ、ノートにまとめておく。
【事後学習】
各回の講義で配布されたLMS上の講義資料およびレジメから、重要事項を拾い出し、その意味を再確認しておく。
【必要時間】
当該期間の講義の前後に合計30時間以上の予習および復習が必要である。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書『診療放射線技術選書 医用画像情報学 改訂4版』桂川茂彦偏南山堂
参考書『医用画像ハンドブック』石田隆行、桂川茂彦、藤田広志監修オーム社
参考書Image J日本語情報(Image Jのドキュメントの日本語があるので参考にすること) http://seesaawiki.jp/w/imagej/

その他履修上の注意事項

この科目とディプロマ・ポリシーとの関連をカリキュラム・マップを参照し、理解すること。