担当者 | 濱田 陽教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [日本文化学科] | |
科目ナンバリング | PHE-102 |
現代の新たな文明を展望するには、生きものと自然への洞察力をもち、人間中心になりがちな近代以降の文明の発想を相対化する姿勢が欠かせない。
個性あふれる十二支動物を導き手として、生きとし生けるものの織りなす時空へと分け入り、列島に伝承された神話、物語、民俗、宗教などを科学、技術とともに考察し、現代文明がはらむ課題を考察していこう。
未来へとつながる伝統文化、過去のものになりつつある近代文明、現在において語り直される物語。文化、文明の豊富な知識を培い、南方熊楠、アリストテレス、エリアーデ、ヴィトゲンシュタインらの思想のエッセンスをも受けとめながら、文化の時空をめぐる思索の旅はクライマックスへと向かう。その先に、存在と時空の新たな地平が広がるだろう。
思想への多様な視座を養い、講義・教科書の内容をふまえて自身の思考を展開し、内容の深い考察をまとめる思考力、文章表現力を身につける。
出席、授業内期末試験により総合評価
*期末試験テーマは最終講義日2週間前に発表予定
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『日本十二支考 文化の時空を生きる』(2017年1月刊) | 濱田陽 | 中央公論新社 |
教科書 | *春学期の近代思想Iから引き続き使用し、授業、期末試験で携帯する。 | ||
参考文献 |
予習では半分程度の理解を目安に教科書の授業予定の章を通読しておくこと。復習では授業中に線を引いた箇所とその前後を中心により深い理解に至るよう再読し、教科書の余白に自分の考察を書き込んでいくこと。これらが期末試験の準備にもつながる。
「生きもの」をテーマに様々な思想にふれていくので時間をかけて一歩一歩理解を深めていって欲しい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 龍の存在を通じ思想的課題について学ぶ(第二部第五章) |
第2回 | 蛇の存在を通じ思想的課題について学ぶ(第二部第六章) |
第3回 | 馬の存在を通じ思想的課題について学ぶ(第二部第七章) |
第4回 | 羊の存在を通じ思想的課題について学ぶ(第二部第八章) |
第5回 | 猿の存在を通じ思想的課題について学ぶ(第二部第九章) |
第6回 | 鶏の存在を通じ思想的課題について学ぶ(第二部第十章) |
第7回 | 犬の存在を通じ思想的課題について学ぶ(第二部第十一章) |
第8回 | 猪の存在を通じ思想的課題について学ぶ(第二部第十二章) |
第9回 | 十二支のもつ世界認識の意義と可能性について学ぶ(第三部第一章) |
第10回 | 南方熊楠の思想の可能性を中心に生きものや世界の文化とつながる方法について学ぶ(第三部第二章) |
第11回 | 文化学の意義について学ぶ(第三部第三章) |
第12回 | 超越性という概念をオットー、エリアーデ、西田幾多郎の思想を参考に学ぶ(第三部第四章) |
第13回 | ヴィトゲンシュタインの自然観を参考に季節の変化に秘められた意味について学ぶ(第三部第五章) |
第14回 | 試験テーマ解説 |
第15回 | 全体講評、教科書による授業内期末試験 |