西洋教育史
担当者鷲尾 善典教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [教育文化学科]
科目ナンバリングEDU-204

授業の概要(ねらい)

 西洋の教育思想の歴史と理念を学ぶ。教育という概念の変遷、すなわち、今日われわれが教育という言葉のもとに一括りにしてしまっている過去における営みや概念が、当時の人々にとっていかなる意味を持っていたか、またそこではいかなる理想が抱かれていたのかということを探究していきたい。
 E. H. Carr の「歴史とは...過去と現代との尽きることのない対話である」という言葉に即して言えば、教育の原理・思想史を学ぶということの意味は、単なる学説史の習得に終わることなく、つねに今日的な課題とのつながりに重点を置いて学ぶということにある。
 受講生はすでに教育原理(教育思想史)を学んでいるかもしれないが、そこで学んだ教育思想家の中から幾人かのテキストを選び、さらに探求していきたい。

授業の到達目標

 教育学・教育思想の古典を翻訳で読み、現代の教育課題に歴史的・教育哲学的な観点から問題点を見つけ、それに対して論理的な文章を構成することができるようになること。

成績評価の方法および基準

 平常点(課題レポート)40%、期末試験 60%。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書第一回目の講義で指定する。
参考文献

準備学修の内容

 配布する資料および関連する文献を精読すること。

その他履修上の注意事項

 テキストは最初のうち読み進めるのに困難を感じるかもしれないが、「読書百遍意自ずから通ず」を肝に銘じて頑張ってほしい。

授業内容

授業内容
第1回 オリエンテーション
第2回 西洋教育の源流(1):古代ギリシャの教育思想
 ~アテネとスパルタ
第3回 西洋教育の源流(2):古代ギリシャの教育思想
 ~ソクラテスの問答法
第4回 西洋教育の源流(3):古代ギリシャの教育思想
 ~プラトンの洞窟の比喩
第5回 西洋教育の源流(4):古代ギリシャの教育思想
 ~プラトン思想における教育と国家
第6回 中世の教育思想
 ~大学の成立と自由七課
第7回 メニウスの教育思想
 ~汎知学と直観教授法
第8回 ルソーの教育思想(1)
 ~ルソーの文明観と子ども観
第9回 ルソーの教育思想(2)
 ~自然の教育と消極教育
第10回 ルソーの教育思想(3)
 ~感性の教育と理性の教育
第11回 ペスタロッチの教育思想
 ~人間の本質と教育の目的
第12回 フレーベルの教育思想
 ~幼児教育の思想
第13回 デューイの教育思想
 ~児童中心主義とプラグマティズム
第14回 デューイの教育思想
 ~反省的思考に基づく経験概念
第15回 まとめ
 ~現代の教育状況