国際経済史Ⅱ
担当者野澤 丈二教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [国際経済学科]
科目ナンバリングECH-202

授業の概要(ねらい)

 この授業では、主に14世紀から20世紀までを対象として、国と国・地域と地域などの相互の繋がりや影響に主眼を置いて、経済史をより国際的な視点から学びます。その際、必ずしも西ヨーロッパを中心とした国民国家体制を前提とはせず、家族・地域・都市・企業あるいは信仰の異なる集団間での経済活動を視野に入れ、よりグローバルな視点から、ヒト・モノ・カネ・情報の移動を考えていきます。
 経済的に一体化した今日の世界をよりよく理解するうえでも、またこれからの地域社会・国際社会・グローバルな社会を見通すうえでも、そのための手がかりとなる歴史的な知識を身に付けます。

授業の到達目標

 ① 経済史とはなにかを説明できる。
 ② 経済的に不均衡な世界の成り立ちを、その歴史的背景から説明できる。
 ③ 過去や歴史を知ることで、現在生きている状況を相対化し、複眼的な思考を養う。

成績評価の方法および基準

 平常点:出席、授業への積極的な参加、授業内課題(30%);期末試験(70%)
 課題や試験の内容については、授業の様子を見たうえで判断します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書※特に指定しない
参考文献『グローバル経済の誕生』- ケネス・ポメランツ/スティーヴン・トピック(筑摩書房、2013年)
参考文献『世界経済の歴史』- 金井雄一/中西聡/福澤直樹編(名古屋大学出版会、2010年)
参考文献『近代世界システム』- イマニュエル・ウォーラーステイン(名古屋大学出版会、2013年)全4巻
参考文献※より詳しい参考文献(専門書)については、各回の授業内で指示します。

準備学修の内容

 授業で指定する予習箇所に必ず目を通すこと。
 現在、「グローバル」な視点から書かれた歴史書が、一般向けにも多く刊行されています。書店に立ち寄る機会があれば、ぜひ関連書棚を眺めてみてください。もちろんネット上で閲覧できる書評なども活用してください。
 また、普段から、自分を取り囲む生活環境に目を向けて、その歴史的な背景について少しだけ考えてみてください。例えば、なぜ「着物」ではなく「ジーンズにTシャツ」で行動しているのか?そのTシャツ(綿)はどこで作られ、どこで加工されているのか?それはどうしてなのか?・・・など。

その他履修上の注意事項

 この授業での内容を補完する意味でも、また国際経済史をより深く理解するためにも、「アジア経済史」「西洋経済史」「国際経済論」などを併せて履修することが望ましい。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション
第2回歴史学とはなにか、経済史とはなにか
第3回授業内課題①
第4回暴力の役割①
第5回暴力の役割②
第6回暴力の役割③
第7回授業内課題②
第8回制度と慣行①
第9回制度と慣行②
第10回制度と慣行③
第11回授業内課題③
第12回工業化のプロセス①
第13回工業化のプロセス②
第14回工業化のプロセス③
第15回まとめと試験