| 担当者 | 木谷 厳教員紹介 | |
|---|---|---|
| 単位・開講先 | 選択 2単位 [総合基礎科目] | |
| 科目ナンバリング | EUL-102 | |
春期同様、西洋の文学・文化に触れることを目的とする。秋期の授業は、文学とはなにか、文学を読み解くとはどのようなことかという方法論的な問いから出発する。これを起点として、世界有数の移民国家であるアメリカにおいて、20世紀(とくに第二次世界大戦)以降、多くのヨーロッパ系、さらにアジア系の文学者の影響とともに形成された文学研究、文学理論の歴史を概観してゆく。その際、具体的な文学作品の読解例とともに解説することで、それぞれの研究手法の独自性をより明確にすることも試みる。
・西洋文化圏で形成されたさまざまな文学研究の手法を知ることで、文学のみならず、あらゆる物事を多角的にとらえることができる。
・柔軟なものの見方とともに自分の意見を言語化する力を養う。
講義への積極的な参加およびコメントペーパー40%、最終筆記試験60%
| 種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
|---|---|---|---|
| 教科書 | 毎回資料(ハンドアウト)を配布する。 | ||
| 教科書 | |||
| 参考文献 | 『文学理論をひらく』 | 木谷厳(編) | 北樹出版 |
| 参考文献 | 『文学理論』 | ジョナサン・カラー(著)、荒木映子・富山太佳夫(訳) | 岩波書店 |
| 参考文献 | 『文学理論講義――新しいスタンダード』 | ピーター・バリー、高橋和久監訳 | ミネルヴァ書房 |
| 参考文献 |
各回の授業では、前回提出されたコメントペーパーをもとにこれまでの復習・まとめをおこなうので、コメントペーパーの内容を重視する。したがって、毎回配布した資料および参考文献をよく読み、講義内容をより深く理解しておくこと(毎回の学習時間の目安は2時間)。
世界の文学や文学の読み方そのものに興味のある学生の参加を歓迎する。また、授業への積極的な参加や発言(コメントペーパーも含む)を望む。
| 回 | 授業内容 |
|---|---|
| 第1回 | イントロダクション――そもそも文学研究・文学批評とは何か |
| 第2回 | 批評の危機、危機の批評 |
| 第3回 | S・フロイトと精神分析的批評――おとぎ話と無意識 |
| 第4回 | ラカンの精神分析的批評とセクシュアリティ(1)――H・ジェイムズの小説を例に |
| 第5回 | ラカンの精神分析的批評とセクシュアリティ(2)――クィア批評との接続 |
| 第6回 | ポストコロニアル批評(1)――いくつかの小説を例に |
| 第7回 | ポストコロニアル批評(2)――グローバル時代と批評=批判(クリティーク)の可能性 |
| 第8回 | 中間まとめ |
| 第9回 | 「ポストモダン」と受容理論について |
| 第10回 | ニュー・クリティシズムからディコンストラクションへ――ポール・ド・マンの修辞学的読解 |
| 第11回 | ド・マン後期の批評――主体のアイロニーから言語のアイロニーへ |
| 第12回 | 美感的なものをめぐる新たな潮流(1)――ロマン主義と唯美主義を中心に |
| 第13回 | 美感的なものをめぐる新たな潮流(2)――ド・マンの「美学イデオロギー」 |
| 第14回 | 美感的なものをめぐる新たな潮流(3)――21世紀における「美感的なもの」と文学批評 |
| 第15回 | これまでのまとめと筆記試験 ※状況に応じて順番や内容が変わる可能性もある。 |