西洋史概説Ⅰ
担当者福島 知己教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [教育文化学科]
科目ナンバリングHEA-201

授業の概要(ねらい)

世界史を暗記科目だと思っていませんか。実際の歴史とは、人間たちによってかたちづくられたものであり、そして歴史を書くという行為そのものも、人間によっておこなわれたものです。百人いれば百通りの考え方があるなかで、ひとつ(ないし複数)の「歴史」というものが記述されていく過程そのものに注目するのが、ほんらいの意味での歴史学の醍醐味と言えるでしょう。概説Ⅰでは、古代地中海世界から17、18世紀の近代的国家の誕生までのヨーロッパの歴史を対象に、歴史学とはどういう営みなのかを考えていきます。歴史の大きなうねりに目を向けつつ、その中に生じている無数の小さなざわめきに耳を傾けることが目標になります。

授業の到達目標

・「ヨーロッパ」が時間とともに変化しながら生まれた歴史的産物であることを理解する。
・「ヨーロッパ」が世界の他の地域との交流によって生まれた文化的産物であることを理解する。
・「ヨーロッパ」の歴史を知ることを通じて、現代世界全体の理解を深める。

成績評価の方法および基準

原則として、平常点20%、授業内試験40%、期末試験40%とするが、受講状況を見て決定する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献教養のための西洋史入門中井義明他ミネルヴァ書房
参考文献教養のグローバル・ヒストリー北村厚ミネルヴァ書房

準備学修の内容

各回の授業内容に対応する西洋史上の出来事について、あらかじめ箇条書きでまとめること。これは毎回の授業後に提出してもらう。

その他履修上の注意事項

進捗状況、履修者数に応じて、授業内容を一部変更する場合がある。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション
世界史とは何を教える科目か
第2回西洋史とは何か
古代ギリシアとオリエント世界
第3回古代ローマとビザンツ帝国
第4回西洋史の諸問題(1)
第5回中世ヨーロッパ世界の成立
第6回中世ヨーロッパ世界の展開
第7回十字軍とイスラム世界
第8回西洋史の諸問題(2)
第9回ルネサンスと宗教改革
第10回大交易時代の到来から世界の一体化まで
第11回近世国家の権力構造
第12回西洋史の諸問題(3)
第13回近代国家の誕生とイギリス市民革命
第14回18世紀におけるヨーロッパ精神の危機
第15回総括と期末試験