商法Ⅰ
担当者品川 仁美教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [経済学科]
科目ナンバリングCIL-203

授業の概要(ねらい)

 実社会における経験の少ない学生にとって、商法は馴染みの少ない分野に感じられるかもしれない。しかし我々が日常的に行っている経済活動において、当事者の少なくとも一方が商人であることは少なくない。このような商人とはどのような者なのか、商取引とはどのようなものなのかを示し、また、種々の商取引について規律するのが商法である。
 一般的に商法に関連する法には、商法(商法総則、商行為法等)だけでなく、会社法、決済法(手形小切手法)などの様々な分野が含まれるが、本講義では商法を学ぶ出発点として商法総則を扱う。具体的には、商法には、どのような商人に関わる様々な法規制や制度が存在し、なぜそのような規制が設けられているのかについて理解し、議論を行えるようになることを目的とする。

授業の到達目標

 ①商人や商取引という基本的な概念を理解し、説明することができる。
 ②商人に関する重要な判例を理解し、自分の言葉で説明することができる。

成績評価の方法および基準

 小テスト:20%
 授業内試験:80%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『商法総則・商行為法』(第7版、2018)近藤光男著有斐閣
参考文献『商法(総則・商行為)判例百選』(第5版、2008)江頭憲治郎・山下友信編有斐閣

準備学修の内容

シラバスの授業内容を参照して、テキストの該当箇所を読む。
次の授業で扱う範囲を理解した上で、日経新聞等の中で関係するニュースを探してまとめてくる。
(詳細は初回授業で説明する)

その他履修上の注意事項

授業中の私語等、迷惑行為は慎むこと。
出席して居ることを前提とするため、授業で配布したレジュメ等は、事後的に配布することはしない。

授業内容

授業内容
第1回 イントロダクション、商法の意義
第2回 商法の法源、商法の適用、商法の基本概念
第3回 商人①(商人の定義)
第4回 商人②(商人の定義、商人の得喪)
第5回 商行為①(商行為の分類、絶対的商行為)
第6回 商行為②(営業的商行為)
第7回 商行為③(営業的商行為、付属的商行為)、商業登記①(商業登記とは)
第8回 商業登記②(商業登記事項、商業登記の審査権、商業登記の消極的公示力)
第9回 商業登記③(商業登記の積極的公示力、不実登記)
第10回 商号①(商号の意義、商号の選定、商号使用権)
第11回 商号②(名板貸)
第12回 商業使用人①(商業使用人の意義、商業使用人の種類、支配人の意義)
第13回 商業使用人②(支配人の選任、支配人の代理権、支配人の義務)
第14回 商業使用人③(表見支配人)
第15回 まとめと授業内試験