外国史Ⅱ
担当者能勢 和宏教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングHSG-102

授業の概要(ねらい)

 日本に住むわたしたちにとって、フランスという国は身近なようで遠い国である。わたしたちは食事、ファッション、芸術、スポーツなどを通してフランスに触れる機会を持っているが、それを通して見るフランスは一面的なものだろう。本授業ではフランスの歴史を学ぶことで、フランスの新たな一面を発見することを目指す。
 本授業ではフランス革命以後の歴史を、外国人・移民差別という観点から学んでいく。いわば本授業で取り上げる歴史はフランスにとっての「負」の歴史である。
 また授業中には、今日のフランスで話題の出来事やニュースを適宜紹介していくので、歴史だけではなく今のフランスについても関心を持ってほしい。

授業の到達目標

 ①中学・高校時に学んだ世界史から発展した歴史的知識を身につける。
 ②歴史的な出来事について主体的に関心を持ち、調べる姿勢を身につける。

成績評価の方法および基準

 リフレクションシート(20%)、小テスト(20%)、期末試験(60%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書各テーマについての参考文献は授業中に紹介する。
参考文献『よくわかるフランス近現代史』2018年剣持久木編著ミネルヴァ書房

準備学修の内容

 関心を持ったテーマについて複数の研究(書籍・論文)を各自読むこと。
 小テストは事前に告知せず行うので、授業内容の復習は欠かさないこと。

その他履修上の注意事項

 授業の妨げとなるような行為を行った場合、授業への出席を禁じる。

授業内容

授業内容
第1回 ガイダンス
第2回 フランス史の概略――フランス史の表側
第3回 フランスにおける「黒人」差別についての映画鑑賞
第4回 ヨーロッパの世界進出――植民地と奴隷制の発展
第5回 フランス革命と外国人――国民の誕生と外国人への不信感
第6回 植民地帝国の誕生――フランス革命後に世界に広がる植民地
第7回 固定されていく黒人差別とユダヤ人差別
第8回 フランスにおけるユダヤ人弾圧についての映画鑑賞
第9回 ヴィシー政権の成立――正当な後継国家?ドイツの傀儡?
第10回 ヴィシー政権におけるユダヤ人弾圧
第11回 第二次世界大戦後の脱植民地化の動き――植民地の独立はなにをもたらしたのか?
第12回 アルジェリア戦争のインパクト――新たな移民問題の発端
第13回 移民が活躍するフランス――移民が多くを占めるフランス代表によるサッカー・ワールドカップ優勝
第14回 21世紀のフランスにおける移民問題――スカーフ問題からシャルリー・エブドまで
第15回 まとめと試験