担当者 | 徳山 英邦教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [経営学科] | |
科目ナンバリング | ACC-305 |
今日、日本企業は国内における国際化に直面しています。会計制度もその例外ではありません。国内の大会社は、日本基準、国際会計基準・財務報告基準(IAS/IFRS)、米国基準等の採用が可能です。その意味では、国際会計基準等はすでに国内会計の一部です(直接的影響)。
さらに、間接的影響もあります。それは国際的会計統合(コンバージェンス)を前提として、国内会計基準の開発・改定の際に国際基準が事実上考慮されたうえで設定されることにより生じます。そしてその国際会計基準と基礎概念それ自体が動き続けている現況にあります。
なぜ、国内企業の一部は国際会計基準を採用するのか(作成者の視点)、なぜ国内基準設定機関は、国際会計基準の動向を考慮する必要があるのか(監督規制当局の視点)、そしてなぜ、これらの動向を学ぶ必要があるのか(利用者の視点)、これらのなぜについて理解するためには、会計制度の過去と現在、そして将来の方向性をみる必要があります。そのために、(1)取得原価主義会計、公正価値会計の特徴、(2)会計の国際的統合の利点と欠点、(3)IASB概念フレームワーク(新しい基礎概念)の特徴を理解することをねらいとします。
国際会計論では、次の5つのことの学修を目標とします。
(1)企業会計原則の基本思考と収益費用アプローチ(会計制度の変更ニーズと影響の理解の基礎)
(2)収益費用アプローチ、資産負債アプローチ、そして公正価値会計
(3)統合化の動き(日、米、EU)の把握
(4)国際会計基準審議会(IASB)公表の国際会計基準(IAS)/国際財務報告基準(IFRS)の基本思考の表れとなる概念フレームワークと幾つかの個別基準
(5)国内外の中小企業会計のフレームワーク
この科目Ⅰでは、(1)(2)(3)を中心に学修します。
授業中の演習や小テストの習得状況と受講姿勢(70%)、レポート(30%)を目安として、総合的に評価します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『基本から学ぶ会計学』 | 近田典行、他著 | 中央経済社 |
教科書 | |||
参考文献 | 『国際会計論』 | 森川八洲男 | 白桃書房 |
授業中に配布するプリントを自分で解き、各回の学修事項をイメージ化し、作図化してください。初めて出会った専門用語の定義を書いてみてください。また、教科書と関連づけて反復して理解するように努めてください。会計システムの理解とその習得には、自ら実践的に学ぶことが必要です。
計算機、3色ペン、各回に配布済みのプリントを毎回持参して下さい。課題等の回収は、その都度、指定した時間に行ないます。自分の都合で後から提出することなどは認めませんので、遅刻や欠席はしないで下さい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス(授業の進め方、成績評価、履修上の留意点)、学修の必要性 |
第2回 | 基礎概念(1):会計システムと利害関係者、作成者の視点 |
第3回 | 基礎概念(2):会計システムと利害関係者、利用者の視点 |
第4回 | 日本基準の表示様式(勘定式と報告式)、貸借対照表の構成要素と損益計算書の構成要素 |
第5回 | 基礎概念(3):会計行為(認識、測定、伝達)、企業会計原則における会計思考 |
第6回 | 基礎概念(4):企業会計原則と中小企業会計要領、IFRS for SMEs(中小企業のための国際財務報告基準) |
第7回 | 基礎概念(5):価格決定の論理:取得原価主義会計と公正価値会計 |
第8回 | 基礎概念(6):取得原価主義会計の2つの源流:シュマーレンバッハとペイトン=リトルトン |
第9回 | 日本基準と設定機関(「中小企業会計指針」と「要領」も含む)、これまでの変遷 |
第10回 | 国際会計基準(IAS/IFRS)と設定機関(IASB)、これまでの変遷 |
第11回 | 会計基準統合化の動きと国際会計基準の国内導入 |
第12回 | 日本基準採用企業、米国基準採用企業、国際会計基準採用企業の事例 |
第13回 | 会計の目的、会計理論、会計制度の相互関連 |
第14回 | 資産負債アプローチと収益費用アプローチ |
第15回 | 学修内容の要約 |