労働法研究Ⅱ
担当者藤木 貴史教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [法学研究科 法律学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

 私たちの社会では、多くの人が雇用されて労働し、賃金を得ることで生活しています。しかし、労働者は使用者よりも力が弱いため、適切な法規制がなされないと、さまざまな困難に直面することになります。労働法は、こうした困難を防ぎ、人間が人間らしく生きられようにさまざまな規制を行う法分野です。
 労働法研究IIでは、労働法の基礎的知識があることを前提に、労働法研究Iに引き続いて輪読を行います。日本の労働社会に現在生じている現象に対し、労働法の観点からその問題点を的確に把握することを目指します。
(※輪読の進度は学生の理解度に応じて前後します)

授業の到達目標

・労働法を取り巻く現象について、問題点を把握する
・労働法の仕組みを踏まえ、労働問題に対する解決の指針を示すことができる。

成績評価の方法および基準

文献要約、報告等を含めた授業への参加・貢献により評価します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『人権としてのディーセントワーク』西谷敏旬報社(2011年)
教科書
参考文献ブラック企業との戦い方佐々木亮ほか著旬報社(2018年)

準備学修の内容

講義前に、輪読個所を十分に読み込むとともに、担当箇所の報告準備を行う必要があります。報告レジュメ作成に際しては、MELIC等において判例・学説等を丁寧に調べることが求められます。

その他履修上の注意事項

【授業に臨む姿勢】
・食事は禁止します。(飲み物を飲むのは構いません)。
・休まないで出席することは理解の前提となるので、その旨心がけてください。
・六法/法令集は授業に持ってくること。また、自分で必要な条文を探せるようにしておくこと。

【関連科目】
労働法のほか、憲法、民法、刑法、民事訴訟法等の知識があることが望ましい

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション・・・報告担当者の決定(人数が多い場合はグループ編成)
第2回採用と差別に対する労働法的規制
第3回働くことの意味とディーセントワークの権利
第4回労働条件の決定
第5回労働時間制度
第6回賃金の払い方/プライバシー保護
第7回損害賠償と労働組合
第8回安定的雇用
第9回不当労働行為
第10回配置転換
第11回解雇法制
第12回パワーハラスメントの防止
第13回公正かつ適正な処遇
第14回争議行為と労働訴訟
第15回人間らしい働き方/ディーセントワークが保障される社会へ