社会学Ⅰ
担当者藤本 龍児教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングSOC-101

授業の概要(ねらい)

 社会学を学ぶ意義はどこにあるのでしょうか?
 社会学は、政治学、経済学、法学などと同様に「社会科学」のうちの一つです。社会学の意義を原理的に理解するには、社会科学について理解しておかなくてはなりません。
 本講義では、社会思想史の観点から、特に近代社会に焦点をあて、社会科学の成立や意義を論じます。そうすることで、社会学や社会科学の役割を確認するとともに、それらの問題点や課題を明らかにします。

授業の到達目標

 ・社会科学を歴史的観点から理解し、成立の背景を理解する。
 ・社会科学を近代社会のなかに位置づけ、その意義を理解する。
 ・社会学を社会科学の一つとして位置づけ、その特徴を説明できる。

成績評価の方法および基準

 ・原則として8割以上の出席を前提とする。
 ・適宜おこなう感想文の提出を必須とする。
 ・試験で講義内容とテキストにかんする理解度を問う。
 ・以上に授業態度をくわえ、総合的に判断して成績評価をおこなう。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『アメリカの公共宗教:多元社会における精神性』2009年藤本龍児NTT出版
参考文献

準備学修の内容

 この講義には、特別な前提知識は必要ありません。

その他履修上の注意事項

 この講義だけで一つのまとまりをもっていますが、続けて社会学Ⅱを履修することが望ましい。
 講義は以下のような内容を計画しています。ただし、受講者の理解や関心に応じて柔軟に改変していきます。

授業内容

授業内容
第1回 はじめに:社会思想史から見る社会科学
第2回 古代における「社会」:プラトン、アリストテレス
第3回 中世における「社会」:アウグスティヌス、アクィナス
第4回 ルネッサンス(近代社会の準備):人間中心主義の勃興
第5回 宗教改革(世俗社会の自律):ルター、カルヴァン
第6回 科学革命(自然科学の発生):デカルト
第7回 市民革命(民主社会の準備)①ホッブス
第8回 市民革命(民主社会の準備)②ロック
第9回 市民革命(民主社会の準備)③ルソー
第10回 ウェストファリア条約(主権国家の登場):グロティウス
第11回 産業革命(市場社会の展開)①アダム・スミス
第12回 産業革命(市場社会の展開)②マルクス
第13回 第一次世界大戦(現代社会の形成):西欧中心主義の崩壊
第14回 ヨーロッパの近代化と合理化:ウェーバー
第15回 まとめ