宗教文化論Ⅰ
担当者藤本 龍児教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングRES-101

授業の概要(ねらい)

 あなたは、世界のなかで最も宗教的な国はどこだと思いますか?
 日本では、中東にあるイスラームの国々を挙げる人が多いかもしれません。
 しかし統計調査などによると、そうした国々と同じくらい宗教的なのがアメリカです。
 この事実は、日本人が持っているアメリカのイメージとは大きく異なるでしょう。
 アメリカは、ファッションや音楽、政治制度、経済システムなど、いずれも最先端にいます。
 したがって、近代化の先頭を走ってきたのがアメリカだ、という印象が持たれてきました。
 ところが、そうしたアメリカ像は、とくに21世紀に入ってから変更を迫られるようになっています。
 それではアメリカは、どういった意味で宗教的なのでしょうか。
 あるいは、どうして現在でも宗教的なのでしょうか。
 この講義は「宗教」について、アメリカ社会とその歴史を例にしながら学びます。

授業の到達目標

 現在でも「宗教」が大きな影響力をもっていることを認識し、その理由について理解する。

成績評価の方法および基準

 ・原則として8割以上の出席を前提とする。
 ・適宜おこなう感想文の提出を必須とする。
 ・試験において講義内容とテキストにかんする理解度を問う。
 ・以上に授業態度をくわえ、総合的に判断する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『アメリカの公共宗教:多元社会における精神性』2009年藤本龍児NTT出版
参考文献

準備学修の内容

 この講義には、特別な前提知識は必要ありません。
 しかし内容を理解するには、自分の経験と合わせて考えることが重要になります。
 講義中はもちろん、日常生活のなかでも、実体験と合わせて考えてみるようにしてください。

その他履修上の注意事項

 この講義だけで一つのまとまりをもっていますが、続けて宗教文化論Ⅱを履修することが望ましい。
 講義は以下のような内容を計画しています。ただし、受講者の理解や関心に応じて柔軟に改変していきます。

授業内容

授業内容
第1回 はじめに
第2回 宗教改革
第3回 諸教派の植民
第4回 ピルグリム・ファーザーズ
第5回 ニューイングランド
第6回 大覚醒運動
第7回 ファンディング・ファーザーズ
第8回 合衆国憲法と信教の自由
第9回 諸教会の伸展と変容
第10回 第二次信仰復興運動
第11回 アメリカ生まれのキリスト教
第12回 明白な使命
第13回 奴隷制をめぐる対立
第14回 リンカーンの宗教観
第15回 おわりに