担当者 | 藤本 啓助教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択必修 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | HAA-209 |
古代オリエントの歴史を概観します。楔形文字の粘土板をはじめとする原典史料を読み解きながら、主に古代メソポタミア人のもたらした官僚機構、社会制度、信仰体系などについて講義します。今年度、Ⅰではメソポタミアを離れ、前2千年紀、特に後半の、シリア・パレスチナ地方の政治・経済・社会の変化について講義します。
今、私たちを悩ませている様々な社会矛盾の芽が遠い過去にさかのぼるものであること、およびそれが生じた背景を理解し、自分の言葉で語れるようにすることを目標とします。
中間テストと期末レポートの成績を総合して評価します。レポートの点数にやや重きを置きますが、基本的に両者の合計点のみが評価対象です。出席は取りませんが、授業をろくに聞かずに単位を取ることはほぼ不可能であろうと思われます。評価は厳しいので、特に就職を控えた4年生は十分検討の上、受講してください。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | テキストは使用せず、毎回の授業で配布するプリントの中で、随時参考文献を紹介します。 | ||
参考文献 | 世界の歴史④オリエント世界の発展 | 小川他 | 中公文庫、2009年 |
プリントで紹介された参考文献の該当箇所を熟読しておくこと。
受講生の多くはこの分野にあまりなじみがないと思われるので、できる限りわかりやすく説明するつもりです。ただし、やる気も努力する気もなく、安易に単位だけ取ろうと思っている学生には退屈で厳しい授業となりますので、受講をすすめません。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス |
第2回 | 通史概説(1)前3千年紀のシリア・パレスチナ |
第3回 | 通史概説(2)前2千年紀前半のシリア・パレスチナ |
第4回 | 通史概説(3)前2千年紀後半のシリア・パレスチナ |
第5回 | シリアの都市国家ウガリト |
第6回 | ハビルと古代イスラエル人(1)ハビルの出自・分布 |
第7回 | ハビルと古代イスラエル人(2)古代イスラエル人の「出エジプト」 |
第8回 | 前半期授業の補足と中間テスト |
第9回 | 「海の民」の侵入と東地中海世界の混乱 |
第10回 | 「海の民」の侵入と東地中海世界の混乱(補足) 中間テスト返却・解説 |
第11回 | 前2千年紀後半の気候変動 |
第12回 | 前2千年紀後半の社会システムの崩壊 |
第13回 | 鉄器時代の始まりと東地中海世界の再編 |
第14回 | 古代イスラエル(1)古代イスラエル人のカナン定着 |
第15回 | 古代イスラエル(2)統一イスラエル王国の成立 |