親族法
担当者田中 佑季教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [法律学科 2018年度以降]
科目ナンバリングCIL-209

授業の概要(ねらい)

 「親族法」(民法第4編「親族」)は、夫婦関係や親子関係、親権、後見、扶養といった私たちの生活や人生に結びつきの深い事項を対象としています。この授業では、「親族法」に関する基礎的な知識を修得し、親族法に関わる問題を法的に検討することができる法的思考力を養うことを目的とします。
 家族をめぐる状況は日々変化しており、現代社会において家族は多様化しています。そのため、「家族」を考える上で、家族に関わる現行の法制度を理解することは非常に重要なことと言えます。授業では、現代における家族のあり方を踏まえながら、親族法の基本的な枠組みについて具体例を挙げながら分かりやすく解説していきます。また、近年の重要判例にも触れながら、現代的な新しい課題・問題についても検討していきます。

授業の到達目標

①親族法(夫婦関係、親子関係、親権、扶養、後見)に関する基本的な知識を修得し、概念や問題点などを説明することができる。
②親族法に関わる問題を法的に検討することができる。
③現行の法制度を理解した上で、現代における家族のあり方について自身で考えることができる。

成績評価の方法および基準

期末試験により評価します。
*初回授業の際に詳しく説明します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『親族・相続法[第2版]』犬伏由子・石井美智子・常岡史子・松尾知子弘文堂、2016年
参考文献『民法判例百選Ⅲ親族・相続[第2版]』水野紀子・大村敦志 編有斐閣、2018年
参考文献『民法7 親族・相続[第5版]』高橋朋子・床谷文雄・棚村政行有斐閣、2017年 
参考文献*初回授業の際に詳しく説明します。
参考文献*各回授業レジュメを配布する予定です。

準備学修の内容

①次回の授業内容について、教科書や参考書などを使用しながら予習を行い、概要を把握しておくこと。
②授業で説明した内容について、レジュメや教科書、参考書などを使用しながら復習をし、理解を深めること。

その他履修上の注意事項

①受講する際には、六法(いずれも可)を必ず持参してください。
②授業内容を十分に理解するため、授業には出席し、積極的に考え、理解を深めてください。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス、イントロダクション-家族法の概略、親族法をめぐる最近の動き
第2回家族法総論-家族法の基本原理、戸籍、家族紛争の解決手続など
第3回婚姻(1)婚姻の成立
第4回婚姻(2)婚姻の効果①
第5回婚姻(3)婚姻の効果②
第6回離婚(1)離婚の成立
第7回離婚(2)離婚の効果
第8回婚外関係-婚約、内縁・事実婚について
第9回親子関係(1)実親子関係-嫡出子
第10回親子関係(2)実親子関係-嫡出でない子 / 生殖補助医療と親子関係
第11回親子関係(3)養親子関係-普通養子
第12回親子関係(4)養親子関係-特別養子
第13回親権
第14回後見-未成年後見、成年後見制度 / 扶養
第15回まとめ

*以上の授業内容及び順序は、授業の進行状況によって変更する場合があります。