法学Ⅰ
担当者田中 佑季教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングLAW-101

授業の概要(ねらい)

 私たちの社会には、その秩序を維持するものとして「法」が存在し、「法」は私たちの社会生活を規律しています。私たちはこの「法」を社会で守るべきルールとして認識しており、私たちの生活と法は非常に深い関わりを持っています。また、個人の権利侵害などにより紛争が生じた場合、紛争解決の方法として「裁判」などの制度が存在しています。法は、紛争解決の役割も果たしており、生活する上で私たちが法を知ることは非常に重要なことであると言えます。
 この授業では、「法と裁判」に焦点をあて、我が国における法や裁判制度の枠組み及び紛争解決方法に関する基本的な知識を修得し、実際に紛争に直面した場合の対処方法について考えることができる思考力を養うことを目的とします。授業では、法と裁判について、身近な事柄から具体例を用いて分かりやすく解説していきます。また、近年の重要判例にも触れながら、現代社会における法や紛争解決について検討し、現代社会における裁判をめぐる問題についても考察を試みます。

授業の到達目標

①法の基本的枠組みを理解し、説明することができる。
②裁判制度の枠組みとその手続を理解する。
③紛争が生じた場合の解決方法を自身で考えることができる。
④近年の重要判例を通じて、現代社会における課題について理解し、自身で考察することができる。

成績評価の方法および基準

期末試験、リアクションペーパー(授業の中で数回実施予定)により評価します。
*初回授業の際に詳しく説明します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書現代の裁判[第7版]市川正人・酒巻匡・山本和彦有斐閣、2017年
参考文献法の世界へ[第7版]池田真朗・犬伏由子・野川忍・大塚英明・長谷部由紀子有斐閣、2017年
参考文献法学入門[新版]田中成明有斐閣、2016年
参考文献最新版の六法 など
参考文献*初回授業の際に詳しく説明します。
参考文献*各回授業レジュメを配布する予定です。

準備学修の内容

①次回の授業内容について、教科書や参考書などを使用しながら予習を行い、概要を把握しておくこと。
②授業で説明した内容について、レジュメや教科書、参考書などを使用しながら復習をし、理解を深めること。

その他履修上の注意事項

①受講する際には、六法(いずれも可)を必ず持参してください。
②法学Ⅱも合わせて履修すると理解がより深まるでしょう。
③授業内容を十分に理解するため、授業には出席し、積極的に考え、理解を深めてください。
④日頃から新聞やテレビのニュースなどに触れ、社会の問題に関心を持つと良いでしょう。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス、イントロダクション-「法学」とは、法へのアプローチ
第2回どのような法があるのか?-法の体系、法と裁判の役割とは
第3回法と裁判(1)不法行為と法
第4回法と裁判(2)家族関係と法
第5回法と裁判(3)犯罪と法
第6回法と裁判(4)憲法と統治、基本的人権
第7回裁判所制度と法律家
第8回裁判制度(1)民事裁判
第9回裁判制度(2)刑事裁判
第10回裁判制度(3)違憲審査制
第11回違憲審査制と法改正
第12回裁判外の紛争解決手続(ADR)
第13回現代的課題(1)国民の司法参加
第14回現代的課題(2)裁判員制度
第15回まとめ

*以上の授業内容及び順序は、授業の進行状況によって変更する場合があります。