担当者 | 中谷 直司教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [社会学科] | |
科目ナンバリング | SOC-310 |
国際関係を学術的に理解・分析する方法は、国際関係社会論Ⅰ(前期)で主に取り上げたリアリズムやリベラリズム(やその延長線上に現れたコンストラクティヴィズム)に限らない。特に近年は、合理的選択論とよばれる数理的手法による仮説の構築と、その計量的(統計的)実証をきわめて重視する「科学的」方法論が、「─イズム」を語尾にもつ国際関係論を強烈に批判するかたちで主流となりつつある。
本講義では、以上の合理的選択論を基盤とする国際関係研究の代表的な議論を解説する(数学や統計学の知識は不要)。その上で、こうした「科学的」手法が、研究者間の〝生存ゲーム〟を超えて、われわれの国際関係理解をどこまで向上させてくれるのかを検討する。
難易度が低い順に:
(1)合理的選択論をベースとする国際関係論の基本的な知識・考え方を習得する。
(2)(1)の知識・考え方を踏まえて現代もしくは過去の国際関係上の問題を考察できるようになる。
(3)合理的選択論をベースとする国際関係論の特長と今後の課題を、自ら考察できるようになる。
・コメントペーパー20%:毎回コメントペーパーを提出してもらう。単なる出席は加点対象としない。
・小テスト30%:何度かに分けて簡単な小テストを実施する。期末試験の予行演習にもなる。
・期末試験50%:暗記能力ではなく,授業で解説した国際関係に関する基本的な知識と,国際政治学的な問題理解の方法を適切に理解しているかどうかを評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
教科書 | |||
参考文献 | 『政治学の第一歩』 | 砂原庸介、稗田健志、多湖淳 | 有斐閣 |
参考文献 | 『国際関係史の方法』(近刊予定) | マーク・トラクテンバーグ | ミネルヴァ書房 |
(1)講義は配付する資料(レジュメ)とスライドを用いて行う。あわせて、関連するビデオ教材なども使用し、理解の促進を図る。
(2)講義では毎回コメントペーパーを配付し、授業に対する感想・質問を書いてもらう。質問については、2~3をピックアップし、次回の授業冒頭で回答する。
(3)受講生の関心に応じて、進度や内容を一部調整することがある。
(1)講義は配付する資料(レジュメ)を用いて行う。あわせて、関連するビデオ教材なども使用し、理解の促進を図る。
(2)講義では毎回コメントペーパーを配付し、授業に対する感想・質問を書いてもらう。質問については、2~3をピックアップし、次回の授業冒頭で回答する。
(3)受講生の関心に応じて、進度や内容を一部調整することがある。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション──国家は滅多に戦争をしない!? |
第2回 | 現代の国際社会は如何にして形成されたか1──19世紀まで |
第3回 | 現代の国際社会は如何にして形成されたか2──20世紀前半 |
第4回 | 分析枠組1──国家にとっての利益 |
第5回 | 分析枠組2──国家間の戦略的相互作用と国際制度の役割 |
第6回 | 戦争と平和1──戦争に目的はあるか |
第7回 | 戦争と平和2──なぜ国家は戦争をするのか |
第8回 | 戦争と平和3──戦争の回避はいかにして可能か |
第9回 | 国内政治の役割1──権力者や利益集団の個別利益のために戦争は起きるのか? |
第10回 | 国内政治の役割2──民主政国家は互いに戦争をしないか? |
第11回 | 国際制度の役割1──同盟は戦争を起こすかのか、防ぐのか |
第12回 | 国際制度の役割2──国際連合は無いよりはあった方がいいか |
第13回 | 経済的相互依存1──経済的利益は戦争を克服するか |
第14回 | 経済的相互依存2──現在の米中関係が示すもの |
第15回 | 講義の総括 |