担当者 | 中垣 啓一教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [経済学科] | |
科目ナンバリング | ECP-305 |
新興国の都市化の進展等により世界のインフラ投資必要額がアジアを中心として膨大である一方、人口減により日本
市場は縮小するため、日本企業のインフラビジネスの海外展開は今後とも拡大し続ける傾向にあります。日本政府は
インフラシステムの輸出によるインフラ需要の取り込みを重要な成長戦略として位置付けており、官民連携の推進や
金融面での支援拡大等の方針を打出しています。
しかしながら日本企業は一般的に先端技術等の強みは持っているものの、設計、調達、建設、運転支援等の事業分野
の一部に特化している企業が多く、一気通貫でサービスを提供する欧米大手インフラグループや価格競争力に勝る
新興国企業との厳しい競争に晒されているのが現状です。
この授業では、講師自身の商社・エンジニアリング会社でのインフラビジネス実務経験に基づき、インフラ輸出の
海外展開について具体的な分析を行い、分野別に日本企業の強みや課題および他国の企業との競争に打ち勝つための
課題や日本政府の方針について考察を行います。その過程を通じ各事業分野の特徴や主要な日本企業の具体的な活動
について理解を深めるもらうことを目指します。
学生の皆さんには興味を持つ分野について新聞や公開資料等も使い更に深堀し、知見を広げていただくことにより、
今後の就職やキャリア形成に役立ててもらうことを目指します。
後期ではアセアン・南西アジア他について各国別に当該国のインフラ整備状況・課題及び日本企業のインフラ輸出上
の課題について分析を行います。
授業で考察を行う9つの対象分野の内、少なくとも2つか3つの分野について
① その分野の特徴やその分野で活動する日本企業の競争力や課題について理解し、
② 日本企業がその分野で今後の海外展開の拡大のために必要なことについて自分の言葉で提言出来るようになること
を目指します。
授業の中で対象とした分野の中から学生の皆さんが興味を持った分野を1つ選定し、上記到達目標を加味したレポートを
提出してもらいます(100%)。場合によっては中間でもレポートを提出してもらうことを考えています。皆さんがどこまで
深堀りをしてかつ今後の課題について積極的に考えられたかを評価するもので、授業の中での細かい技術的のものの理解
を求めるものではありません。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 教科書は使わず、パワーポイントを中心に説明します。公開資料もありますので都度授業で引用書類について説明 します。 | ||
参考文献 |
各自授業内容と引用書類を復習してもらうと共に、新聞等に出る最新のインフラ関連記事について自ら積極的に精査や分析をしてください。
専門家の外部講師に特定分野の説明をお願いする予定で、講師の都合により授業の順番が変更となることがあり得ます。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション |
第2回 | 日本企業のインフラ取組分野 エネルギー・資源 |
第3回 | 日本企業のインフラ取組分野 再生可能エネルギー |
第4回 | 日本企業のインフラ取組分野 港湾・建設及び不動産・都市開発 |
第5回 | 日本企業のインフラ取組分野 鉄道 |
第6回 | 日本企業のインフラ取組分野 鉄道その2(外部講師を招聘予定) |
第7回 | 日本企業のインフラ取組分野 空港 |
第8回 | 日本企業のインフラ取組分野 空港その2(外部講師を招聘予定)・電力 |
第9回 | 日本企業のインフラ取組分野 電力その2 |
第10回 | 日本企業のインフラ取組分野 水ビジネス |
第11回 | 日本企業のインフラ取組分野 水ビジネスその2(外部講師を招聘予定) |
第12回 | 日本企業のインフラ取組分野 情報通信 |
第13回 | 日本企業のインフラ取組分野 医療、農業・食品及び宇宙分野 |
第14回 | 日本政府のインフラ取組分野 その他分野 |
第15回 | 総括 |