担当者 | 満野 順一郎 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [人間文化学科] | |
科目ナンバリング | MAN-102 |
サービス産業を代表する業態の一つとしてブライダル産業があります。男女が巡り合い二人の合意の下、結婚という人生の中でも最も重要な場面を担うのがブライダル産業の役割です。少子高齢化が叫ばれてかなりの年月が経っていますが、未だに改善の兆しは見えないようです。ブライダル産業はこのような状況の中にあり挙式数減少、挙式規模縮小、披露宴簡略化、海外リゾートとの競合などなど日本国内のブライダル産業には厳しいものがあります。
しかし、この産業は人を幸せにして夢の実現に向かうためのアシストをする場の提供を生業とするものであることを忘れてはなりません。
ブライダルに関する学習では、ともするとお客さまに対する様々なサービスやホスピタリティといった演出・接遇面が注目・重要視される傾向が強いようです。お客様を中心に考えることは重要ですが、ブライダル事業の内容が多岐に亘っていることを認識し、その経営・運営(マネジメント)には幅広い知識や的確な判断力、創造力そして広範に亘る対人関係を良好に保つ努力などが必要であることを修得します。
それより良質な商品の提供が可能になり、お客様(市場)は勿論、社員や関係業界、投資家などステークホールダーとの関係も良好となり、必要な収益が確保され事業の安定・発展につながるなど、ブライダル産業の社会的責任を果たすことになることを理解します。
授業では、ブライダル産業の諸特性を考察しながらこれまでの発展の経緯、最近のブライダル産業の状況をはじめ、現場での状況や運営・管理の側面から業界について基本的な事項を修得することとします。
ブライダル産業の生い立ちと発展の歴史、社会的な役割、様々な業態や組織を学習すると共に、現場で求められるサービススキルのみならずブライダル事業の運営・管理といったマネジメント面の基本的な考え方など、ブライダル事業全般について考察し、事業運営側、サービス享受者双方の立場から理解出来ることを目標とします。
①課題レポート・授業時小テスト等(評価割合20%)、②授業への積極的参画(評価割合30%)、③理解度確認テスト(評価割合50%)により成績評価をします。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | ブライダルに関係する様々な側面からの授業になりますので、それらを纏めた教科書はありません。授業時に配布する資料等により学習してください。 | ||
参考文献 | 『アシスタント・ブライダル・コーディネーターABC検定テキスト』 | 〔BIA公益社団法人日本ブライダル文化振興協会刊〕 | |
参考文献 | 『魅力的ブライダルコーディネーターを目指す BRUSH-UP BOOK』 | 〔BIA公益社団法人日本ブライダル文化振興協会刊〕 |
日本国内のブライダル産業の動向や経営状況等については、業界専門紙やブライダル専門誌等に取り上げられています。普段からこのような記事やニュース等に関心を寄せ、ブライダル産業について経営・運営側、利用者側双方の立場から情況を分析し考察する習慣をつけるとよいでしょう。
小論文等の提出を課しますので、自分の考えを短時間で纏める力を身につけておくとよいでしょう。
回 | 授業内容 |
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第1回 | オリエンテーション |
第2回 | ブライダル業界の変遷、市場の現状 |
第3回 | ブライダル業界の経営特性 |
第4回 | ⑴ブライダルについての様々な立場からの考察 〇ブライダル産業に直接関わっている、サービス・商品提供側 〇ブライダル(挙式・披露宴)サービス・商品享受側 ⑵ブライダル産業はホスピタリティ産業 ⑶ブライダルに関わる様々な職種とウェディングプランナーの役割 |
第5回 | 日本のブライダル産業を考える ⑴結婚の法的意味 ⑵結婚式の歴史とホテル業 ⑶ブライダル産業の様々な業態とその特徴 |
第6回 | ⑴ブライダル施設〔ホテル・専門式場・ゲストハウス・レストラン〕の 特徴・特性とその運営組織 ⑵ブライダル事業の提供商品とその特性 |
第7回 | 宗教と挙式スタイル |
第8回 | ブライダルの流れとプロトコール知識の重要性 Ⅰ |
第9回 | ブライダルの流れとプロトコール知識の重要性 Ⅱ |
第10回 | ブライダルの流れとプロトコール知識の重要性 Ⅲ |
第11回 | 安全・安心・快適な施設管理の重要性〔防災・衛生管理・環境対策〕 |
第12回 | 現場におけるサービスの実際 |
第13回 | マーケティングの重要性とコンプライアンス |
第14回 | 事業経営とクレーム対策の重要性 |
第15回 | 授業全体の総括と理解度の確認 |